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現代において単にエンジンと言うと、
・動力を発生させる機械や機関である原動機
・コンピュータを使用し、様々な情報処理を実行する機構
の2つを指すが、自動車におけるエンジンは言うまでもなく前者である。
語原まで辿っていくと、時代によって意味するものは割と違っており、原動機という意味が定着したのは18世紀以降のよう。
ただ、18世紀においては蒸気をエネルギー源としたものであったことから、当時は特にsteam engineのことを指していたとのこと。
現代の自動車ではガソリンか電気、もしくはその両方をエネルギー源としたものが主流と考えていいだろう。
もちろん、水素やバイオマスなどをエネルギー源としたものも存在する。
ガソリンエンジン(ガソリン機関)とは、空気の混合気の圧縮、点火、燃焼(予混合燃焼)、膨張の行程を繰り返し、運動エネルギーを出力する内燃機関である。
「ガソリンを燃焼させた外燃機関はガソリンエンジンじゃねえのかよ!」などと戯言をほざくクソガキのために、より厳密な言い方をするなら(外燃機関は基本的に熱源を選ばない)、ガソリンを使って火花により点火するエンジンとして、ガソリン火花点火式内燃機関の言い方がある。
火花放電により点火するエンジン(機関)のうち、ガソリンを燃料火花点火エンジン(火花点火内燃機関)と書かれることもあるが、火花点火は燃料ガスなどによるエンジンも同様であるため、より幅広い意味合いになる。
模型用ガソリンエンジンの一部およびマグネトー開発以前のガソリンエンジン開発初期にはグロープラグ点火による「ガソリングローエンジン」もある。
ほとんどは、ピストンを往復運動させてコンロッドとクランクシャフトで回転軸に出力するレシプロエンジンであり、行程数により更に分類される。 吸気・圧縮・膨張・排気の4つの行程をとる4ストローク機関に主に使われるサイクルはオットーサイクルである。燃焼は混合気の体積が最小になる上死点付近の短時間に一気に行われるため、容積がほぼ一定で燃焼する。このため定積燃焼サイクル、または開発者の名前からオットーサイクルと呼ばれる。かつてマツダがスーパーチャージャー付きミラーサイクル機関を実用化した。トヨタのハイブリッドカーであるプリウスのエンジンはアトキンソンサイクル機関と称しているが、そのうちのミラーサイクル機関である。 吸気と圧縮、膨張と排気の2つの行程をとる2ストローク機関はクラークサイクルである。 ごく少数ではあるが、6つの行程を経る6ストローク機関も存在する。
他に、往復運動を伴わないロータリーエンジンも実用化されている。
気筒あたりの行程容積が600mL程度を超えると熱効率が悪くなるので、大出力(仕事率)エンジンは多気筒でなければならない[1]。 ディーゼルエンジン(圧縮着火エンジン)よりも、高速回転が可能で、排気量あたりの出力が大きく、振動や騒音が小さく静かであり、小出力に適している。乗用車をはじめ小型商用車、自動二輪車などに広く利用される。かつては航空機用に1,000馬力以上の多気筒エンジンが用いられたこともあったが、第二次世界大戦後ジェットエンジンの普及により姿を消し、今日では小型のものが軽飛行機などに用いられるにとどまる。また寒冷地にはディーゼルエンジンよりも適しているため、該当地域で運用される軍用車には優先的に用いられていた。
意図して圧縮着火を起こさせる一部のエンジンを例外として、圧縮中に霧状・気化ガソリンが自己着火しノッキングを起こすと、不完全燃焼やエンジンが傷むなど不都合なので、同排気量・同燃料消費量から出力を向上させるべく圧縮比を上げるには、自己着火し難い=オクタン価が高いガソリンを使用する事が必要となる。その為かつては四アルキル鉛など有機鉛化合物が添加されていたが、環境・安全性の観点から航空機用などを除いて殆どの国で禁止され、代わりのアンチノック剤が添加されるようになった。排気ガスには有毒な成分が多く含まれているが、制御と後処理で容易・安価に削減でき、排気ガス有毒成分規制開始直後には各種の方式が試されたが、その後三元触媒方式に収斂した。前述の四アルキル鉛など有機鉛化合物は、この触媒の機能を損なうので禁止された事情もある。