おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 192

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名無しのおんこれ部員@Zawazawa 2017/02/05 (日) 21:09:42 8f50c@4ae60

先週末の公演から一週間。
旦那は相変わらずすやすやしてるし、娘たちは勉強にお絵かき、テレビと休日を満喫している。

冬の終わりを告げる公演。乗り打ち2連続、合計4回の公演は無事に終幕を告げた。子供たちがメインと言いつつも、グラーフや飛龍がいることによって本格的な劇として仕上がった。通しの稽古では大人と子供で噛み合わないところもあったが、さすが伯爵が見込んだキャスト。本番は劇場が変わろうとも誰も動じず。舞台に立つ者に限らず、大道具、小道具、照明、音声と裏方も皆が劇の世界に入り込んだのであった。
カーテンコールが終わったあとの拍手はどの回も1分以上続いたと思う。
航空会社及び出版社の公演は全席招待制にしてみたものの、観覧応募はどちらも殺到、倍率は5倍以上となっていた。
街の芸術祭の方は地域の方に優待はあるものの、あとの半分は先着順で、それも朝早くから列をなしていた。
間違いなくはポスターのメインに採用したグラーフと子どもたちのおかげだ。

昨日の立春の祭りもステージイベントに呼ばれ、歌を披露した街で引っ張りだこの夫と娘二人。なんだか羨ましいなぁと思いつつ、あんなに誇れる娘を持っているんだとちょっぴりの自慢と少しの責任感が生まれたり生まれなかったり。
久々の家族で家に過ごす休日。春眠暁を覚えずというのはまだ早いが、暖房の効いた部屋で思い思いに過ごす心温まる日々はこんなに素晴らしく幸せなものだと感じている。そんな中、伯爵のブラックベリーがベルを鳴らした。主人は寝ぼけた顔で、受話器に耳を当てた。

「もしもし、こちらアレクサンドル・スタニスラヴォヴィチ。」
「……ああ、瑞鳳か。そうだ、私がグラーフ・ツェッペリンだ。貴方と話すのは久しぶりだな。」
「ああ、それか。ちょっと待ってくれ。家内と話す。」
グラーフが受話器から手を話し、彼がいるこたつに自分を呼ぶ。
「瑞鳳から6月のツアーの斡旋を受けたが、休みは大丈夫か?」
今なら有給取れるからと、もちろんオーケーの返事を返した。ちなみに瑞鳳は旅行会社のツアー予約担当。もちろん自分とは仕事の関わりもあるけど、プライベートなところでもお世話になっていることも多い。そんな瑞鳳が彼に電話で斡旋を直接するものだから恐らくはかなり少数か、何かの記念のツアーだろう。返事を返してすぐ、グラーフは受話器を手に取った。
「瑞鳳、お待たせした。家内も付き添えるとのことだ。」
「日時はそれで決まりだな。分かった。ではまたその日に。」
グラーフは受話器を取るとスケジュール帳にすぐさま予定を書き込んだ。
あえて彼に旅の内容は聞かなかったものの、どんな旅なのだろう。彼のシンボルマークのケルト紋が表紙に描かれたスケジュール帳がこたつの上に置かれていたのを私は少し気になってしまった。

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