おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 183

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村雨の夫 2017/01/08 (日) 20:01:19 61018@fcb0e

1月4日。世間的には仕事始めということで、青葉お衣と打ち合わせを行う。
締め切りの詰めでもないのに我が家でしているのは、新年のあいさつだとしても特殊な例だろう。待ち合わせ、というか来訪のアポは15時で、会社にはそのまま直帰と伝えているそうだ。要するに、打ち合わせが終わればそのまま新年会である。毎年恒例とはいえ、それでいいのか敏腕編集者。
……もちろんそれでいいわけもなく、各種予定、展望、進捗について詰めていたら食卓に遅れることとなった。村雨ちゃんに呼び出されなけりゃもっと話し合っていただろうな。
酒もあまり入れられないし、新年会にしては小ぢんまりしたことになったけれど、みんな楽しそうだったからよし。
睦月、朝霜とお姉ちゃんらがお風呂に入っている間に、読者の皆様からの年賀状を眺める。昔からの人、今年初めての人。観劇から入った人、講演から入った人、もちろん小説からも。結婚した人も、子供が生まれた人も、何の因果か軍に入る人もいる。当たり前だけど、いろんな人がいる。ありがたいことだ。今年はもっとしっかり新作出せるといいなぁ。

1月5日。
青葉と衣笠が寝坊ギリギリ。慌てて出版社へ向かう準備をする。
結局、お衣が出発直前に定例会議がないことを思い出してクールダウンし、差し引き余裕を持った出発。
どうせ出かける準備をしたのだから、と新年の挨拶に行っておこうということになり、車に乗る。運転席に僕。二列目に青葉、三列目にお衣。助手席に村雨ちゃん、青葉の隣に睦月、お衣の隣に朝霜。
おかしいだろ。
どうも遊びに行くもんだと勘違いしたらしく、ご丁寧にニット帽まで被ってめかしこんでいる。いずれ見せたいとは思っていたが、いくらなんでも、アポなしで社会科見学はまずい。作家一人、編集者二人で即時にどうこうできるレベルじゃなくまずいが、二人とも乗り込んでしまっている。これを下ろすのは一苦労しそうだし、うきうきを妨げたくはない。預けるにしても義姉さんの家には三が日顔を出したばかりだ。
……よし。

「ごめんなぁ、新年早々急に頼んじゃって」
「いいのいいの~。はたらきものはだいかんげ~」
「まだお客さんも少ないからね。三人とも人気だったわ」
「…そりゃよかった」
「……独占欲強すぎるの、ほんと治した方がいいわよ」
「……はい」
「まぁ~まぁ~、それくらいで~。ぱぁ~っと新年会しましょ~?」
「ノンアルコールでな。あ、そうだ新年といえば」
「わかってます。お年玉はあげない、でしょ?」
「ありがとね。あいさつ回りしちゃうと総額がおかしなことになるし……」
「おかたいんだから~、も~」
「堅くていいの。普段甘やかしてるんだからさ」
急なお願いながら、イタリア喫茶のもとでお仕事体験ということに着地した本日。ちょうどいいので、僕もコーヒーを頂きながらお年賀のお返しを書いて、一日ゆっくり。あんまり追加注文できないのは二人に悪いな…。早く立派になろう。
「あなた、ショートケーキはいかが?」
「あれ、美人さんが三人も」
「きゅうけいのおじかんにゃ」
「イチゴの日、だぜ」
家族と友達がいれば、ご立派じゃなくてもいいか。ここでケーキ食べたならしばらくはいいだろう。天城さんにも、悪いねぇ。

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