おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 178

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村雨の夫 2017/01/01 (日) 19:03:05

なんだかんだ言って、冬は炬燵に緑茶が王道だと思う。普段も飲まないわけではないけれど、なんというか、苦みがまた格別だ。実家だからだろうか。それとも、新年だからだろうか。この空気はかなりすきだ。
「おじいちゃんおばあちゃんにおとしだまもらったー!」
「おー、ちゃんとお礼言った?」
「ちゃんと言ったって。てか見てただろ」
「パパは今年も心配性ってことねぇ」
挨拶は大事、心配性にもなりますよ、とは言い返さない。今更言わなくてもわかってるだろう。ずずず、とまた茶を頂く。おじいちゃんおばあちゃん…父さん母さんから受け取った少なくない教えのひとつは、ちゃんと継げているだろうか。大丈夫だろうな。信じるほかあるまい。
適当にテレビのチャンネルを変えながら、面白いものを探す。あっちもこっちも特番。正月からSen、神通さん、那珂ちゃんは忙しそうだ。映像がそのまま無事の便りとは、ありがたい平和の時代。
便りといえば、帰ったら年賀状が来ているんだろうなぁ。少しだけど、出版社宛にも毎年頂いているし、早めに受け取りに行かなきゃ。青葉とお衣は年末まで即売会?とやらで忙しかったらしいし、労いを兼ねて食事会でもするか。割り勘だけど。
父さん母さんと睦月朝霜にとって、テレビの内容は実際あまり興味は関係ないようで、適当に話題を膨らませる材料程度のようだ。学校の話、元艦娘のお姉さんの話、外国のお話、昔の話、なんでもない話。劇の話になったら僕の方にお鉢が回ってくるだろう、とぼんやりだらけていると、村雨ちゃんに写真を撮られた。なにしてんのさと言い返すのも野暮な気がして、穏やかな色の髪をもてあそぶ。今年も村雨ちゃんはかわいい。
「今年の…ほうふ?」
「目標のことよ」
「目標…そうだなぁ。ママのお手伝い、かにゃ?」
「あら。ありがとうね」
「じゃああたいは父さんの手伝いか?何すればいい?」
「元気でいてくれればそいでいいよ。睦月もね」
「私はなににしようかしら。パパに厳しく?」
「うぇ……」
ここ数ヵ月新しい人と知り合って、また色々と思ってるんだろう。あの劇に関わる皆さんが特別優秀すぎるだけだと思うんだよな!と思う反面、実際気を引き締めていかねばならんとも思う。先の即売会でも雲龍さんの筆が光ったと聞き及んでいる。切り替えの早さ、鋭さを見習うべきだなぁ。
「ねぇ、パパは?」
「抱負、ばしっとたのむよ」
「んー、ほどほどにがんばります」
「雑!」
思うところは多いけど、口にしたらこんがらがる。年の初めはこんなもんでいきましょう。

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