おんJ艦これ部Zawazawa支部

おんJ艦これ部町内会 / 172

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村雨の夫 2016/12/27 (火) 17:56:48

冬休み。イベントの多い季節だ。
家族との生活はいつだって色とりどりで、語ることのない日なんてそもそもないのかもしれないけれど。

22日、終業式。
持ち帰る荷物はたくさんだけど、車を出したりはしない。本当のことを言うと出したいんだけど、過保護でもいけない。と数年前たしなめられた。村雨ちゃんの言い分曰く、艦娘だって能力が完全に目覚める前から訓練してたんだし、とのことである。あの子たちは艦娘になるわけじゃないんだけど、何かにつけて保護してもカッコ悪い気もする。
お楽しみの通知表は、なかなかの高評価。ここ数か月は劇の練習もあって正直不安ではあったけど、逆に文系科目にいい作用を及ぼしているようだ。算数、理科も、パズルとかと同じようにイメージに落とし込んで出来ているらしい。
体育は僕に似ず抜群、図工もよし。難関となってくるのは社会科か?覚えること多いもんな。
親になって驚いたのが、今の子は英語もパソコンの扱いもバリバリやるんだと。英語はウォースパイトに頼って、実際会話は問題ないと思ってたんだが、朝霜の授業内容になると筆記が追い付いていないらしい。あと、睦月はまだたまにイタリア語が混ざる。朝霜も通った道なのでこれは心配していない。
総合して、今年も文句なし!お年玉弾まないといけないかもなぁ。村雨ちゃんと要相談。

23日。年賀状戦線。
娘たちは友達数人。そして祖父母と白露家へ。僕は知己、仕事関係の人。村雨ちゃんもご友人へ。鎮守府時代の元艦娘たちには、それぞれが一言ずつ書く形で。
娘たちは聞いてないけど、夜のラジオでモデル・タレントのSenちゃんが僕らの劇の宣伝をしてくれていた。……川内のやつ、毎週毎週好き勝手やってまた怒られても知らないぞ。それがウリといえばウリなんだから、いいのかね。

24日!クリスマスイブ!!
好きで無慈悲な練習計画を入れたのではなく、26日(月)以降になると帰省込み、遠出レベルで各人で予定があるだろうなぁと思ったんです。逆に24,25なんて遠出しても地獄めいて混んでるんだろうなと思ったんです。その上でちゃんと許可を頂いて開催です。
段々出来上がっては来ている。年が明けしてしばらくすれば本番を迎えるこの劇は、各自の協力もあって順調に進んでいる。時に全体のバランスを見て調整や修正を行いはするけれど、これからがらりと変わることはないだろう。まさしく軌道が安定したわけで、少しずつ余裕はできている。
子供たちも僕ら親だけでなく、劇団の役者たちにも積極的に話を聞いている。うちの二人はともかく山雲ちゃんは初顔合わせばかりのはずだったけれど、かれこれ数か月もすれば慣れるものか。大したものだ。
慣れると言えばご両親もなかなかのもの。パパさんは照明機器の扱いのコツをつかみ、また時に観客目線で目の覚めることを言ってくれる。雲龍さんは逆に専門的な部分をどんどん吸収し、世界を作っている。勉強熱心さにつけて頭の上がるところはなく、盗もうとしていた速筆のコツとは、結局性根の部分の話になりそうだ。村雨ちゃんや青葉お衣に助けられてギリギリの僕には耳の痛い話で、直視したくないな…。
グラーフは特に言うことなし。いや、本当に言うことがない。技の切れは増し、舞台演劇の間合いもつかみ、発声方法も適応させてきた。何を言えというのか。全く恐ろしい。
村雨ちゃんはそんな僕らを見ながら、陰に日向にお手伝いをしてくれている。専門としてやっているわけでなくても、流石に僕の妻を長らくしているだけのことはある。いつの間にかいろいろと覚えて、簡単なケアやサポートが立派にできる自慢の奥さんだ。子供にセリフの意味を教えたり、衣装の具合を確認したり、これが結構八面六臂。表だって僕を助けることはあまりしないけど、目が合った瞬間微笑んでくれる、それだけでいいのだ。

聖なる前夜は、そのまま料亭での親睦会へ。鳳翔さん、龍驤との約束を年内に果たせてよかった。
「少し練習場の片付けと打ち合わせがある」といって到着の時間をずらし、赤服白髭で入店。毎年恒例のサンタ装束が、今年は父三人でうちの子たちにも衝撃を与えられただろうか。ここでの共通プレゼントは所謂お菓子入りのブーツ。鳳翔さんも龍驤も欲しがらないでほしい。
一通りのオープニングを終えてからは、和洋折衷、古今東西のお料理が並ぶ大賑わいのパーティへ。途中から合流したご家族含め、皆さん楽しんでいただけたようだ。子供たちははしゃぎ、空母たちは昔話に花を咲かせ、妻同士、夫同士もまた日々の話をする。料理の話題には睦月が首を突っ込み、朝霜は異国に思いを馳せている。僕は速筆のコツを聞き出すことに失敗。なんとなく通じるものはある気がするんだけど、肝心なところを今一歩つかみきれなかった。はぐらかされた感じはしないけれど、話の広がり方、回し方が不思議な人だ。旦那さんも日々楽しいんだろうねぇ。村雨ちゃんは何の話をしていたかわからないけれど、上機嫌だったのでよし。自分の姿に似た少女に何を話していたのやら。
今夜は運転手だけにお酒を入れなかったけれど、ご自慢の日本酒を頂いた。グラーフからはコーヒーを頂いて、僕はザラの紅茶を贈る。なぜか飲み物で三角形が出来上がった。イタリア娘の紅茶ということで少し驚かれたようだけど、味はもちろん各方面のお墨付き。「コーヒーだけっていうのもなんだものね。せっかく日本にいるし、本場の人とも会えたし」と言っていた日が懐かしい。
村雨ちゃんは、確か雲龍さんに眼鏡と、グラーフのとこの奥さんに手袋だったかな。子供たちは事前に雑貨屋で小物類を選ばせている。チェックはしていないけど、義姉妹の助けもあって予算内でいいものが選べたはずだ。どうやら各々、満足していたようでなにより。
そして、あまり遅くなりすぎないうちに解散、解散。星は満天、寒空に祝福の光。

25日。白露家でのどんちゃかクリスマス。
枕元に置かれたサンタさんからのプレゼントのニット帽を被り、新作のパーティゲームを持って、いざ白露家へ。ぱっぱらー。今日は歩きだからお酒も飲める、ということで僕ら夫婦も何気なくワクワクしている。ちなみにお互いに贈りあった手編みのマフラーをしているので、村雨ちゃんの方が不格好だったりする。それでも手編みは娘たちにとっていいものらしく、来年はお菓子ブーツじゃなくマフラーがいいと早くも予約が入っている。ふむ……どうしたもんか。
ゲームあり料理あり、手作りケーキありの大騒ぎ。天城さんのところも大忙しだったんだろうかね。
プレゼント交換もまた、いい具合にごちゃごちゃであった。姉妹10人に僕、睦月に朝霜で13人もいれば嬉々交々。いやまったく、いい日であった。

ここから大みそか、帰省、あの鎮守府からの招待もいただいている。さぁて何が起きるやら。冬、冬、冬だ。

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