仏教のお話

Rの会:無量義経 / 67

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ダルマ太郎 2024/04/08 (月) 12:24:43 >> 30

無量義の教えを讃嘆する

爾の時に大荘厳菩薩摩訶薩、復仏に白して言さく。世尊、世尊是の微妙甚深無上大乗無量義経を説きたもう。真実甚深甚深甚深なり。

『無量義の教え』を聞いて心から感動した大荘厳菩薩は、仏さまに感激と御礼を申し上げます。「世尊。よくぞこの奥深い大乗の教えである『無量義経』をお説きくださいました。この教えは誠に絶対真実の教えであり、この上もなく尊く、深遠な教えであります。
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所利益の人を挙げて、能利益の経を讃嘆する

所以は何ん、此の衆の中に於て、諸の菩薩摩訶薩及び諸の四衆・天・龍・鬼神・国王・臣民・諸有の衆生、是の甚深無上大乗無量義経を聞いて、陀羅尼門・三法・四果・菩提の心を獲得せざることなし。当に知るべし、此の法は文理真正なり、尊にして過上なし。三世諸仏の守護したもう所なり。衆魔群道、得入することあることなし。一切の邪見生死に壊敗せられず。所以は何ん、一たび聞けば能く一切の法を持つが故に。

なぜならば、この法を聴聞した出家・在家の修行者をはじめ鬼神、国王やその家来、一般の人々、そして菩薩に至る全ての者たちは、極めて高い信仰の境地を得ることができました。そして、無上の悟りを求める心を起こさない者は一人としていませんでした。この教えは真実であって正しく、これ以上尊いものは他にはありません。そして、過去・現在・未来の三世の諸仏がお守りくださるものであります。そしてどんな妨害や間違った考え、その他の様々な教えも、この教えを侵すことはできません。この教えは一切の誤った考えや、人生途上におけるどんな『出来事』、この世の一切の『変化』にも動揺し、打ち負かされることはありません。なぜなら、この教えをひとたび聞けば、この世のすべての出来事・ありようが完璧に分かり、どんな場合にも正しく対応することがでるようになるからです。
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得分の益を挙げて、未聞の失を示す

若し衆生あって是の経を聞くことを得るは、則ち為れ大利なり。所以は何ん、若し能く修行すれば必ず疾く無上菩提を成ずることを得ればなり。其れ衆生あって聞くことを得ざる者は、当に知るべし、是等は為れ大利を失えるなり。無量無辺不可思議阿僧祇劫を過ぐれども、終に無上菩提を成ずることを得ず。所以は何ん、菩提の大直道を知らざるが故に、険径を行くに留難多きが故に。

この教えを聞けば、即座に大きな功徳を得ることができ、教え通り修行すれば、真っすぐに仏の悟りを得ること出来るようになります。反対にこの教えを聞くことが出来ないと、大きな利益を失うことになります。その人は無限の時間をかけても、ついに仏の悟りを得ることは出来ません。そればかりか、人生の大きなまわり道をすることになり、険しい苦難の道をさまようことになります。
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菩薩の発問

世尊、是の経典は不可思議なり。唯願わくは世尊、広く大衆の為に慈哀して是の経の甚深不思議の事を敷演したまえ。世尊、是の経典は何れの所よりか来たり、去って何れの所にか至り、住って何れの所にか住する。乃ち是の如き無量の功徳不思議の力あって、衆をして疾く阿耨多羅三藐三菩提を成ぜしめたもうや。

ですから世尊よ、どうか私たちを憐れとお考えくださり、この奥深い教えが広く人々のなかに留まるよう、この教えの『実践』の面から具体的にお教え下さい。世尊。お伺いしたいことがあります。この教えは一体『どこから来たもの』であり、そして『どこへ向かうための教え』、『何を目的とした教え』でしょうか? また、この教えは『どこに留まるもの』であり、『どのような者が教え理解できるのか』。この三つのことをお教えください。このことを理解できれば、この教えの功徳がどれほど優れているのかが分かりますので、人々は真っ直ぐに最高の悟りを得ることができることでしょう。
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