〜熱海の海鮮丼〜
名残惜しくともいつかは帰らねばならぬ。
だがその前に少しでも悪足掻きをしようじゃないか!
そこで選ばれたのは熱海の海鮮丼。
何やら丼に山盛り乗っているらしくインスタ映えがすごいらしい。
※残念ながら多摩川はインスタ文化圏の人間ではなくDiscordに飯テロするくらいが関の山のインキャだ。
風光明媚な熱海の商店街にある「熱海銀座おさかな食堂」の入り口に並ぶ。
今日は近くの大きな神社の祭りだそうで一際賑やからしい。
謎のしかめっ面でMIKOSHIにカメラを構える外国人のおじさんを尻目にいざ入店。
混んでるながら居心地の良い広さの店内で聞こえてくる店員さんの掛け声。
「どっこいしょー!どっこいしょー!(ナナチ声)」
「しらす!しらす!(ナナチ声)」
「どっこいしょー!どっこいしょー!(ナナチ声)」
「美味しくなーれ♡ 美味しくなーれ♡(ナナチ声)」
来た店を間違えた。
一瞬そう思うも、観光地のお店の威勢が良いのはどこも一緒なので気を取り直した。
メイド喫茶なら「美味しくなーれ♡」くらい言うだろうし、深界3層ならナナチくらいいるだろう。
最近の若い人はそういうのをTIKTOKに動画でアップしたりするのだろうか。
ちなみにしらす丼を頼むとそのイベントが発生するらしい。
今回頼んだのはしらす丼ではなく海鮮てっぺん丼。
変わった掛け声に妙な中毒性を覚え始めた頃に丼はやって来た。
「最初はこちらの醤油、またお好みでこちらのごまダレを、最後はアラ出汁をご用意しますのでお茶漬け風にして召し上がってください(ナナチ声)」
去って行くホールのお姉さん。
そうか、掛け声は無いらしい。
前置きが長くなったが肝心の海鮮丼はとても美味であった。
流石に熱海の超人気店というだけありネタの鮮度は抜群。
しかも掘っても掘っても白米が見えない。
醤油と静岡県産のごまだれで適度に味変を楽しみつつ最後に出汁茶漬けとして頂くのも飽きが来なくて良い。
一緒に頼んだアラ汁も具沢山で濃厚で2つ合わせてボリュームもたっぷりだった。
毎朝、このアラ汁を飲んで掛け声を聞きたいと思った。(掛け声はしらす丼のみ)
この後むちゃくちゃ渋滞に巻き込まれた。
〜旅の打ち上げ〜
お酒なんかは何回飲んだって良いんだ。
世の中には愛する理由を探している人がいれば、酒を飲む理由を探している人もいる。
そう、多摩川だ。
そして利根川も。
もはや行きつけとなったシーシャバーで再集合し、ココナッツ+ブルーベリー+ミントで作ってもらう。
海っぽいの、というコンセプトだ。
利根川に感想を聞くと「うーん、ヒリゾ浜って感じ」との事。
触発されて「いやー、綺麗だったなー」を再度ループさせ水タバコの煙を堪能する。
利根川が数年ぶりにあった妹に不評でロン毛をバッサリ切る羽目になった話や多摩川が体験したり聞いた幽霊話になったり何てことのないいつもの会話。
また冬にはスノボ初心者の多摩川を北海道出身の利根川がしごきまくる事になった。
俺たちの冒険はこれからだ。