〜考えた事〜
今回、人命を預かるので血眼で海中をマッピングして安全性も何とかなる且つ面白いルートを考えたのでだいぶ経験値が上がったと思う。
これぞ冒険の醍醐味だ。
これぞ求めていた冒険だ。
そして利根川も無事に海を泳ぐ魅力に狂わされてしまったようなので大変満足だ。
〜買い出しと風呂〜
時間いっぱい楽しんで「いやー、綺麗だったなー」を連呼し会話がループする我々は夕飯の買い出しと酒の調達に道の駅に寄る。
その瞬間、見つけたマグロのカマを炭火焼にし利根川がニコニコ顔で持って来た静岡麦酒で優勝することだけが生き甲斐となった。
天才!
そして優勝キメるにはまず身体をさっぱりせねば!という事で向かったのがキャンプ場近くの温泉である。
温泉宿であるが温泉のみもやっているらしい。
フロントで温泉のみと伝えるとやや戸惑った様子で何やら確認してくれる。
「今お客さんご飯食べてるからその間に入っちゃっていいよ」とフロントの方が言う。
これ、明らかに時間外だったパターンだ……!
ただもう多摩川も利根川もベッタベタのベッタベタで髪の毛に磯由来の栄養成分をトッピングしている状態だ。
ここで遠慮する選択肢はなかった。
料金は1人千円!で大きく綺麗な内風呂と露天風呂付きらしい。
たぶん正規ルートではない謎の入り口から通され案内されたのは女湯。
今日はなんか女湯に入るらしい(貸切)。
そのあたり髪の毛の栄養トッピングのベタつきが気になって聞いていなかった。
ごめんなさい。
さておき、湯に浸かる。
我ながらこの世の終わりのような声が出て少しびっくりした。
まず入ったのは内風呂だったのだけど、内装含め石積みっぽくなっており洞窟の様だった。
眩しすぎないオレンジの間接照明が心地良く、広々とした湯に浸かれば日中の疲れとともに魂の一部がまろび出てしまうのも無理はないと言いたい。
続いて露天風呂に。
屈んで入るような小さな木製の引き戸を横にずらすと湯気を吸った亜熱帯植物の瑞々しい緑と石造りの1人サイズな露天風呂が目に飛び込んで来た。
白熱電球一つで照らされたエキゾチックな庭園の様な空間がぼんやりと浮かび上がり幻想的だった。
湯は内風呂よりも熱めで体の芯から温まる。
何より湯に浸かりながら見上げる夜空の青さが格別の癒しだ。
ちなみに翌日、この温泉の事で利根川からとんでもない事実を聞かされる。
「多摩川さん、多摩川さん!あの露天風呂、チ○チンがあったよね!?」
「え……!?(アイエエエ!?チ○チン!?チ○チン何で!?)」
多摩川は目が悪くて気がつかなかったけど奥の方にチ○チンの石像があったらしい。
子孫繁栄的なアレだよね。
フロントの人からも聞いてないよ?
まあ、説明するにも「奥にチ○チンがありますけど大丈夫です」とも言えないよなぁ。
というか普通に神道的な理由における真面目なチ○チンだし態々言うほどでもない。
じゃあ、男湯には何が……という野暮な問いは駄目、ゼッタイ。