ショコラテリア

[ss]タクシー / 2

7 コメント
views
15 フォロー
2
誇りを一つ捨てるたび 我等は獣に一歩近付く 心を一つ殺すたび 我等は獣から一歩遠退く 2018/03/12 (月) 18:04:29

「あなた、随分急いでる様子ですが……どうしたんですかぁ?」

「いや、ちょっと見たい番組がありまして……」

とっさに嘘をついた。本当のことを言ったらとんでもないことになる。

「ほうほう……じゃああなた専用のタクシーをご用意してあげましょう」

俺は心の中でガッツポーズをした。

胡散臭いがこの際どうでもいい。

「ありがとうございます!それで……タクシーは?」

「まもなく来ますよ……」

奴はどことなく怪しい表情を浮かべながら言った。

もう警察以外ならなんでもいい。

俺はそう思ってた。

通報 ...