「お〜い!!」
俺は汗を拭う暇もなく タクシーに手を振った。
時間がない。
止まってくれ!
ブーーーーーーーン
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タクシーは止まることなく一直線に走っていった。
見間違いだろうか 黒い服を着た男が乗っていたような気がする。
乗客が急いでるんなら運ちゃんが俺を無視するのも無理はない。
あぁ……ついてねぇな俺。
俺が心の中で呟いていたその時、後ろから声が聞こえた。
「もしもし」
俺は振り返って後ろを向いた。
そしたらいたんだ! タクシーに乗っていたあいつが!!
「あなた、随分急いでる様子ですが……どうしたんですかぁ?」
「いや、ちょっと見たい番組がありまして……」
とっさに嘘をついた。本当のことを言ったらとんでもないことになる。
「ほうほう……じゃああなた専用のタクシーをご用意してあげましょう」
俺は心の中でガッツポーズをした。
胡散臭いがこの際どうでもいい。
「ありがとうございます!それで……タクシーは?」
「まもなく来ますよ……」
奴はどことなく怪しい表情を浮かべながら言った。
もう警察以外ならなんでもいい。
俺はそう思ってた。
「……そうだあなた 名前を聞いてませんでしたね……」
名前!?なんでそんなもの聞くんだよ!
「冬 将司です……」
「ほう……珍しい名前ですな。」
俺は そんな名前ではない。偽名だ。
だが奴はそんなこと知らないので嘘とは分からないはずだ。
しかし、奇妙な男だな。
俺はまだかまだかとタクシーを待っていた。
しばらくすると向こうから 赤いランプを上に乗せた車……パトカーがきた。
マズイ……こいつ警察とグルだったんだな!!
俺は慌てて逃げようとする。
「まぁまぁそう焦らずに……」
気がつくと目の前に奴がいた。
「ほら……あなたはあの『タクシー』に乗るんです……
ドーーーーーーーーーーーン!!!!!」
「ひぇぇええええええええええ!!!」
あれ?俺 いつタクシーに乗ったんだ?
とりあえず助かったのか……ってあれ?そっちは警察署だ!!
「あっ……あれ?あの運転手さん!!どこへ向かってるんですか?」
慌てて聞く。
「とぼけるんじゃねぇ!」
隣から怒鳴る声が聞こえる
俺は声の主の方を向くと……
そこには警察官がいた。
くそ……ハメられた!!
だれか……誰かたすけてくれぇぇええええ!!!
私の名は喪黒福造。
ひとよんで、『笑ゥせぇるすまん』
ただのセールスマンじゃ御座いません。
私の取り扱う品物はココロ。
人間の心で御座います……
オーッホッホッホッホ!!!!!!!
この世は老いも若きも男も女も
心の淋しい人ばかり。
そんな皆様のココロのスキマを、お埋めします。
いいえ、お金は一銭も頂きません。
お客様が満足されたら
それが何よりの報酬で御座います。
さて、今日のお客様は・・・。
画面の向こうのあなたかもしれませんよ……
オーッホッホッホ
っということでね。
即興で作った 笑ゥせぇるすまんの二次創作でした。
書き溜め無しだったんで粗があるかもしれませんが気にしないでください……