葉緑体を構成する要素とは?
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葉緑体構成要素
葉緑体は、植物細胞の細胞質に存在する半自律的な細胞小器官です。光合成を行うために必要な色素や酵素など様々な要素で構成されています。
葉緑体構成要素は以下の4つに分類できます。
二重膜
チラコイド膜とストロマ
光合成色素
その他
- 二重膜
葉緑体は、外膜と内膜の二重膜で覆われています。この膜は、葉緑体内部の環境を細胞質とは隔離し、光合成に必要な酵素などの分子を保持する役割を果たします。
- チラコイド膜とストロマ
チラコイドは、内膜の一部が隆起して袋状になった構造であり、光合成を行うための光化学反応装置が内蔵されています。チラコイド膜はチラコイド基質と呼ばれる空間に面しており、光捕集装置や電子伝達系などの光合成関連酵素が組み込まれています。
一方、ストロマは、チラコイド膜に囲まれた空間であり、カルビン回路などの光合成に関わる酵素やDNA、リボゾームなどが存在します。
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チラコイドとストロマ
- 光合成色素
葉緑体は、光合成を行うために光を吸収する光合成色素を含んでいます。主な光合成色素は以下の4種類です。
クロロフィルa:葉緑体において最も重要な光合成色素であり、光を吸収して光化学反応を開始します。
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ja.wikipedia.org
クロロフィルa
クロロフィルb:クロロフィルaと補助的な役割を果たし、光エネルギーの吸収効率を向上させます。
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labchem-wako.fujifilm.com
クロロフィルb
カロテノイド:光エネルギーの吸収と消散を行い、光化学反応系を保護する役割を果たします。
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himitsu.wakasa.jp
カロテノイド
キサンソフィル: カロテノイドと同様に、光エネルギーの吸収と消散を行い、光化学反応系を保護する役割を果たします。
- その他
光合成色素以外にも、葉緑体には以下の要素が存在します。
酵素: 光合成に必要な様々な化学反応を促進する酵素が葉緑体内に存在します。
DNAとRNA: 葉緑体の独自の遺伝情報がDNAとRNAに保たれています。
リボソーム: 光合成に関わるタンパク質を合成するリボソームが存在します。
金属イオン: マグネシウムやカルシウムなどの金属イオンは、光合成に必要な酵素の働きを助けます。
これらの要素は、それぞれが密接に関連し合い、葉緑体で光合成という複雑な過程を支えています。
補足
葉緑体の形態や構造は、植物の種類によって様々です。
葉緑体は、光合成を行う細胞質に存在するだけでなく、非光合成細胞にも存在することがあります。