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就活重視、給与が2年連続トップ 若者=やりがいは企業の幻想?

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今の若者はやりがい重視――。それは企業から見た都合の良い思い込みなのかもしれない。就職情報会社「キャリタス」が、2025年春に卒業する大学生や大学院生に就職先企業を選ぶ際に重視する点を30項目の中から複数回答で聞いたところ、「給与・待遇が良い」が45%でトップになっている。10年前には6位(24%)だった。これに対して「仕事内容が魅力的」は2位(35%)から12位(18%)に大きく後退。円安といった日本経済の衰退を感じさせるニュースが多い中、若者はシビアに企業選びをしているようだ。調査は、30項目から五つまで選ぶ形式で実施した。年を経るごとに「給与・待遇」の割合が増え、長年首位だった「将来性がある」(44%)を2年連続で上回った。2位の「将来性」に続き、3位は「福利厚生が充実している」(30%)だった。仕事のやりがいを示す項目では、「社会貢献度が高い」が10年前と変わらず4位(29%)に入ったものの、「仕事内容が魅力的」は大きく順位を下げており、「企業理念に共感できる」も10位(18%)から17位(10%)に低下している。4月中旬、東京都内であった合同企業説明会で、東京経済大4年の女子学生(21)は「初任給が低かったら(その企業には)行かない。23万円あたりがボーダー」と言い切った。拓殖大4年の男子学生(21)も「やりがいで企業探しをするといっても、現実は金銭面をかなり見る」と話した。若手人材を採用できなければ企業の存続が危うい。産労総合研究所の調査によると、今春入社の大卒初任給(総合職と一般職などの区分を設けていない企業)の平均額は前年度比4%増の22万6341円。バブルの余韻があった1990年代初頭以来約30年ぶりの高い伸び率で、企業は優秀な人材獲得に向けた「初任給戦争」に乗り出している。

(2024.5.22 毎日新聞)

オフィスタ
作成: 2024/05/22 (水) 11:56:04
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