オフィスタ・ハケンニュース

上司のパワハラで社員自殺、労災認定 藤沢労基署、トヨタ自動車販売店に

0 コメント
views
0 フォロー

藤沢市のトヨタ自動車販売店に勤めていた男性=当時(38)=が2019年5月に自殺したのは、上司のパワーハラスメントが原因だとして、藤沢労働基準監督署が労災認定していたことが20日、分かった。認定は6月22日付。男性の両親らが20日、厚生労働省で記者会見して明らかにした。両親らによると、男性は「トヨタカローラ横浜」(現神奈川トヨタ自動車)藤沢店で営業職として働いていたが、18年6月に赴任した男性店長から営業ノルマを巡って繰り返し叱責(しっせき)を受けた。車販売の仮契約にキャンセルが出た際には、店長から「売ってくるまで帰ってくるな」「(契約分の)400万円を弁償しろ」などと迫られたという。男性は19年5月24日に自宅で自殺した。藤沢労基署は、男性がほかの社員の目の前で店長から1時間以上怒鳴られたり、「ばか野郎」と言われたりしたことがあったとして、パワハラによる労災を認定。19年2月下旬ごろにはうつ病を発症していたとした。男性はその後も勤務を続けていたが、発症前の半年間、最長で月100時間を超える時間外労働をしていたことも確認した。県内に住む男性の父親は会見で「同じことが二度と起きないよう、会社の体質を見直して働きやすい環境をつくってほしい」と求めた。亡くなる1時間前まで男性と会話を交わしていたと明かした母親は「なぜあの場を離れたんだろうとずっと自分を責めてきた」と吐露。「なぜ息子は死ななければならなかったのか。会社は息子に謝罪してほしい」と声を詰まらせた。神奈川トヨタ自動車は「遺族に深くおわびする。事実確認に不備があり、再発防止策の着手が遅れた。遺族の思いを重く受け止め、ハラスメント行為の撲滅に不退転の決意で取り組む」とコメントした。

(2021.11.4 神奈川新聞社)

オフィスタ
作成: 2021/11/04 (木) 17:32:18
通報 ...