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就活前期に偏りがちな志望業界

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今の時期は、多くの就活生が企業の説明会やセミナーに参加しているでしょう。そして、自分の中で行きたい業界を決め始めたり、志望業界を早く決めようと焦ったりしている就活生が増えてきている頃ではないでしょうか。毎年、内定塾で多くの就活生と会う中で、学生が就活を始めた頃の志望業界と、面接を受け始める頃の志望業界が異なるケースが非常に多いと感じています。約半年間の就職活動を前期と後期に分けると、学生の志望業界は大きく変化します。前期の特徴としては、一部の業界に特に偏りが見られます。そして、後期は偏りが減り始め、業界規模に応じた志望者の割合に近づいていきます。では、なぜ前期でそのような偏りが見られるのでしょうか。まず、前期で特に人気があるのは、マスコミ業界や広告業界、エンターテインメント業界などです。前期の学生がそれらを志望する最も大きな理由は、「華やかだから」「クリエーティブだから」などです。実際に、前期にそういった業界の志望者に話を聞くと、自分なりの理由は特に持っておらず、何となくの「カッコよさ」にひかれているのがすぐに分かります。このように前期の学生は、表面的な見栄えの良さで仕事を選ぶ傾向が強いのです。そういった学生へのアドバイスとしては、とにかく生の仕事がどのようなものか知るために、現場の社員に話を聞いてきてほしいと伝えています。以下、OB・OG訪問後の学生の反応です。 ■学生A 「自分には向かないと分かりました。会った人が、優秀なだけでなく良い意味でも悪い意味でも個性的な人で、自分が普段から接している人と全く違いました。こういう人がマスコミ関係者なのだと思い知りました。他の業界に目を向けるきっかけになりました」 ■学生B 「会った方は、すごく気さくで好感の持てる方でした。しかし、仕事内容は自分の想像と全く異なるものでした。仕事の性質は基本的に他業界と特に変わらず、泥臭いこともたくさんあるのだということを教えてもらいました。業界への憧れは捨て切れませんが、他にも自分に合う業界を探してみようと思いました」 このように、一見は華やかに見える業界は、仕事の内容を知ることで志望度が変わるケースが多いのです。逆に、OBOG訪問などで生の仕事を知った上でも、前述の業界に行きたいと思える学生は、胸を張って志望業界と言ってよいと思います。そして、就活後期に近づく中で、徐々に学生が仕事内容を知る機会が増えるために、各業界の志望者が業界規模に応じたものに変化していくのです。最も怖いのは、OB・OG訪問などを行わず、表面的な華やかさにひかれたまま、そういった業界を受けていくケースです。そうすると、自分に合っていない可能性がある上に、いずれも人気企業であるため内定を獲得できない可能性まで出てきます。この時期の就活生は焦らずに、じっくりと腰を据えて自分に合った業界かどうかを考えてほしいと思います。どんなに周囲から称賛されるような人気企業であっても、合わない人は辞めていくものです。周囲が急速に動き始めて、焦る気持ちもあると思いますが、流されずに自分の価値判断で企業を選んでほしいと思います。  (2014.1.8 産経新聞) 

オフィスタ
作成: 2019/03/20 (水) 19:45:51
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