F22044
2025/01/23 (木) 19:14:17
da155@285ee
この研究から、記憶が単なる情報の保持ではなく、感情や環境、社会的影響によって多層的に再構築されるものであることが明確になった。実体験と伝聞体験は、それぞれ異なる記憶のプロセスを経て語りに反映されるが、その違いは、記憶の信頼性や価値を一元的に判断できないことを示している。むしろ、それぞれの体験や語りの背景を理解し、記憶の多様性を尊重する姿勢が重要になる。また、実体験は、感覚的な詳細やその場の感情を伴うため、初期段階では曖昧で不安定な記憶となるが、繰り返し想起することで安定し、より深い語りが可能になることが分かった。一方、伝聞体験は、既存の知識やスキーマに基づいて情報が単純化されており、初期段階から一貫性が高い語りが行われる傾向が確認された。実体験が初期段階で不安定になるのは、記憶が環境的な要因や多様な感情に強く影響されるためで、それは、スキーマ理論を支持する結果といえる。特に、実体験が多面的で変化しやすい性質を持つのは、その記憶が個人の自己に深く根付いており、単なる情報の集積以上の意味を持つためだと考えられる。一方で、伝聞体験は情報の簡潔さゆえに、感情や環境的要因からの影響が少なく、記憶が変化しにくいことがわかった。
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「再構築」だとバートレットの反復再生実験止まりですね。バートレットが見出したような社会文化的な影響や、個人の特性が想起語りに反映されることは否定しませんし、その通りだと思います。しかしそこを超えて、個人の体験性が反映されると主張したかったのです。体験は構築されるものではないというメッセージが含まれています。「実体験が初期段階で不安定になるのは、記憶が環境的な要因や多様な感情に強く影響されるため」ではありません。実体験が、対人的コミュニケーションの構築の枠からはみ出しているのですよ。
細かく述べてくれていますが、ところどころこちらのメッセージと違っているようです。
5点差し上げます。