24裁判心理学

投稿の手引き / 465

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satsugakushinri 2024/12/20 (金) 16:40:35 >> 442

 「供述の一貫性が調書の一貫性に依存している」とはまさに大野供述の本質をとらえたものだと思います。このようなことを指摘したら、裁判所はどう評価するでしょうね。
 A-Q連鎖で思いついたのですが、IRE連鎖も似ていませんか。生徒が間違った回答をすると教師は同一質問を反復することがありますが、これは生徒が教師をコントロールしていると言えるでしょうか。授業では大野が検察官をコントロールしているという言い方をしましたが、意図というものはわからないので、本来であれば大野を検察官がサポートするようなコミュニケーションが発生していると言うべきかも知れません。IRE連鎖に関与する生徒と教師がそうであるように。また足利の須賀さんも同様と言えるかも知れません。彼が自白らしいものができたのは、取調官が言い淀む須賀さんをフォローしたからです。いずれの場合にも尋問者の解釈が捜査資料に残るだけで、裁判が中立的にならないのは確かです。
 元妻供述の評価に彼女の属性が利用されているのはまあ偏見ではありますが、「能力論」ですね、この授業の観点では。しかし彼女の供述を仔細に検討できるほど、質的にも量的にも十分ではなかったので、そういう偏見を抱かなかったとしても信用性の評価は困難という結論になったと思います。
 大野が組み込まれる特徴的な尋問コミュニケーション自体が有効なのではなく(他の人なら違うパターンを描くかも知れないので)、さまざまな前提を取り払ってなされるコミュニケーションの分析が有効なのではないとか思います。それ以前に、コミュニケーションパターンから判断するという評価基準がありだと思われないといけないですが、法曹関係者に。
14点差し上げます。

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