青果届け元気PR 関東、大阪で即売 熊本・JAかみましき
日本農業新聞(2016/5/27)
かみましきの元気を全国に届けたい――。熊本県JAかみましきは26日、熊本県益城町のJA益城西瓜選果場で、関東や大阪で行う農産物即売会の出発式を開いた。管内は熊本地震で大きな被害を受けた。即売会では、復興への願いと全国から寄せられた支援への感謝の気持ちを込め、特産農産物を消費者に届け「元気なかみましき」をPRする。青果物を積み込んだトラックを、農家とJA役職員で送り出した。
JAの震災以降初の農産物PRイベント。「がんばるばいかみましき」と書かれた横断幕を付けたトラックにはスイカ200ケース、ミニトマト150ケース、スイートコーン100ケースなど、管内の野菜を積み込んだ。商品は青果卸を経由して29日に大阪、6月5日には東京と神奈川のスーパーで、応援フェアや特設コーナーでの即売会を行う。
出発式には農家やJA職員ら50人が参加。JAの梶原哲副組合長が「復興復旧に向け、一致団結して頑張っていく」とあいさつ。町やJA熊本中央会、JA熊本経済連の職員らも駆け付け、手を振りながらトラックの出発を見送った。
震災から1カ月が経過しても地震の爪痕は深く、ハウスやトラックの中で生活しながら出荷を続けてきた農家もいる。同選果場でもメインのスイカは震災直後に選果機が壊れ、手で選果してきた。大変な状況を乗り越え、1日約1万個を選果できるまでに回復した。JAは今後も「がんばるばい」を合言葉に消費地に農産物をPRする。
JA西瓜(すいか)部会の水村善継部会長は「震災直後に交配したスイカが収穫を迎える。復旧のめどはまだ立っていない。だけど益城のスイカを待っている人と支援のお返しの気持ちを支えにみんな踏ん張っている」と強調した。
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