【熊本震災】農業経営者と支援者を結ぶ掲示板

農業に関連する現地情報 / 94

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われらまちの農縁団 2016/05/27 (金) 21:25:26

観光農業 戻らぬ客足 余震なお、道路復旧遅れ 立て直しへ懸命 熊本県
日本農業新聞(2016/5/23)
   熊本県の阿蘇地域で、熊本地震による観光農業への痛手が深刻になっている。基幹道路の寸断やトンネル、橋の崩落など交通インフラが大きな被害を受けたため、観光客が激減。客足が戻ってくる見通しが立たない。地震発生前はインバウンド(訪日観光客)需要に盛り上がっていた観光農園や農家民宿だが、状況は一変。経営に影響が出ており、農家らは立て直し策を模索している。
 南阿蘇村の南阿蘇ふれあい農園の代表、田尻徹さん(34)は、イチゴ狩りを行う観光客の受け入れの他、菓子加工をする店を経営する。「数年は経営が非常に厳しいだろう。6次産業化も力を入れようとしていたのに・・・」と険しい表情を見せる。
 同村のイチゴ観光農園が加盟する阿蘇観光名水いちご振興会では近年、インバウンド需要で経営は順調だった。だが、熊本地震が、その計画を根底から覆した。
 同村の観光ぶどう園ノース・グレープ・ファームは地震の直接的な被害は免れたが、客足が止まり予約のキャンセルが相次ぐ。代表の北正純さん(60)は「道路の復旧は相当時間がかかり、客数減が心配。長期的に経営を見直さなければならない」と頭を悩ます。8月からの客数を見て「出荷にシフトする」ことも考えているという。
 熊本県は、農業体験や農家との交流などで旅行者を呼び込む「着地型観光」に力を入れ、修学旅行の受け入れなどグリーンツーリズムも盛ん。近年は観光収入を柱にする農家も増えていた。
 そうした農家経営への打撃は、交通に支障がある阿蘇地域だけでなく、県全域で出ている。18年間、農家民宿を営む南小国町の河津慶子さん(75)は予約客からのキャンセルの他、余震が続くため自ら客を断ってきた。書き入れ時の夏休みに向け「情報発信し、リピーターがまた戻って来てくれることに望みを託す」と願う。
 県むらづくり課は「九州全域の観光が打撃を受ける中で、グリーンツーリズムも当然影響が出ている」と説明する。県内の若手観光農園経営者らは昨年、アグリ・インバウンド協議会を発足させたばかりだった。
 熊本市の観光農園「吉次園」の専務で、同協議会会長の前田正明さん(34)は「経営が順調に収入を伸ばしていた中で、地震が襲った」と残念がる。
 年間4万人の集客がある吉次園では地震発生以降ほとんど客が入っていない。ただ、前田さんは「お先真っ暗とは考えていない。農家が団結し、旅行会社と培ってきたパイプを生かしながら事業展開することで、再び客は戻るはず。そのために、政府のスピード感ある支援が欠かせない」と訴える。(尾原浩子)
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37602
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