価格影響は最小限に 産地の安定供給実る 熊本産農畜産物 日本農業新聞(2016/5/14)
熊本地震発生から1カ月。県産の農畜産物は、滞貨や価格の乱高下が懸念されていたが、影響は最小限にとどまった。安定供給を念頭に産地が実需の求めに応じて出荷量を維持し、不安の払拭(ふっしょく)につながった。
県は園芸栽培や畜産・酪農が盛んで、農業産出額(2014年)は全国6位。産出額全国1位のスイカは、4月下旬の出荷ピークを前に被災した。選果場の機械が壊れた益城町では農家やJA職員が総出で選果作業に当たり、出荷量を維持。東京都中央卸売市場の熊本産の入荷量は当初予定をやや上回り、価格は1割高だった。スーパーも平年通り、旬に合わせた販促を行った。
スイカとともに産出額が1位を誇るトマトも被災直後には物流が混乱したが、4月下旬には回復。価格は前年をやや下回ったものの、市場への入荷量は計画通りとなった。
この時期、全国で最も供給が多い県産宿根カスミソウも出荷遅れが生じたが、現在は通常通りに戻った。
九州生乳販連によると県内の生乳量は現在、日量710トンでほぼ被災前の水準に回復している。
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37501
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