熊本地震 農家の安心 最優先 補正予算で対策強調 農相視察
日本農業新聞(2016/5/7)
森山裕農相は6日、熊本県を訪れ、地震に伴う農業被害を視察した。被災した集出荷施設や用水路の破損で作付けできない水田などを確認。森山農相は13日にも行う震災に対応した補正予算の閣議決定を前に、「生産者が安心して農業に励んでいけるよう対策を取りたい」と強調した。
熊本地震の視察は今月2日に続いて2回目。宇城市松橋町のJA熊本経済連第二園芸集送センターでは、地震で傾いた選果機や崩落した天井などを確認した。同施設は地震の影響で全ての選果機が破損した。4月26日に、メロンやミニトマトなどの機械が一部復活したが、ニガウリ(ゴーヤー)やナスなどの長物用の選果機は復旧の見通しが立たない。
同経済連の加耒誠一会長は「青果物は時間との闘いで、生産者が手作業で選果を続けている。生産基盤を保つため、一時的ではなく長期的な支援が必要だ」と強調した。
多くの農家が米の作付けを断念した熊本市の秋津飯野土地改良区も被害調査した。同地区は農地集積を進め、17人の担い手が188ヘクタールで作付けをしている。秋津営農組合の中川有朋代表は「大豆などへの転換に当たり、一定の交付金などを付け長期的な支援策を考えてほしい」と訴えた。
森山農相は転換作物について、「県やJAと連携して大豆などへの転換を進め、農水省として種子の確保を急ぐ」と答えた。
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=37385
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