【熊本震災】農業経営者と支援者を結ぶ掲示板

農業に関連する現地情報 / 12

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われらまちの農縁団 2016/05/02 (月) 19:00:33

熊本農家、苦しい最盛期、選果機被災、手作業で出荷、「ブランド守る」奮闘。

地震で大きな被害が出た熊本県で、農家らが野菜を出荷しようと奮闘している。被災した選果場の機械が使えなくなり、手作業による選別や箱詰めが続く。ナスやスイカなどの出荷は最盛期を迎えており、生産農家は「少しでも多く食卓
に届けたい」と意気込む。

西日本最大級のJA熊本市の野菜選果場(熊本市南区)。ナスが詰まった箱を荷台いっぱいに積んだ農家の軽トラックが次々と到着した。箱は手作業やフォークリフトで大型トラックに積み替えられ、東京や大阪など大都市に向けて出発し
た。
同選果場は、16日未明の「本震」で野菜を自動的に選別、箱詰めするラインが被害を受けた。9基のうち、ナス用の6基が復旧していない。持ち込まれたナスは生産農家自らが選別と箱詰めを担当している。
 熊本市はナスの一大産地。「でこなす」のブランドで売り出し、4月下旬~5月下旬に出荷のピークを迎える。同市南区の農家、小山永治さん(66)は「この時期は収穫や交配で忙しい。箱詰めの仕事が増えて家族総出で作業している」と話す。地震で自宅の瓦の一部が壊れたが、「先輩たちが築いたブランドを傷つけるわけにはいかない。多くの人に熊本産のナスを届けたい」と作業に精を出す。
 ナス用ラインは27日に一部が復旧する見通しとなった。ただ被災して出勤できない従業員が多く、人手不足は深刻。出荷量は地震前の約8割にとどまり、「全面復旧にはしばらく時間がかかる」(担当者)という。
 熊本県によると、地震による被害が確認された野菜選果場は14カ所(25日時点)。農業産出額(2014年)が全国トップのトマトやスイカのほか、2位のナスなどの出荷に影響が出ている。出荷できない場合は廃棄する可能性もある
という。
 甚大な被害が出た同県益城町では、名産のスイカがハウス栽培による出荷のピークを迎えている。選果場も被災し一時的に農家自ら箱詰めを行ったが、地元の農協が徹夜で突貫工事を進め、22日に出荷用のラインが復旧した。自宅が被災し、妻と車中泊を送る同町のスイカ農家の男性(67)は「避難生活と手作業での詰め込みが続き、体が持たないと思った。ラインが動いてよかった」と胸をなで下ろした。
 県も支援に乗り出している。地震の影響で渋滞している一般道を避けるため、九州自動車道の益城熊本空港インターチェンジ(IC)―植木ICの通行止め区間を、野菜を運ぶトラックは20日から緊急車両扱いで通行できるようにした。
担当者は「輸送が遅れて鮮度や品質が落ちれば生産農家と消費者の双方が困る。熊本の産地を守っていきたい」と話している。2016/04/26 日本経済新聞

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