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課題本と感想 / 47

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『何様』朝井リョウ
平均点78点(最高点80点、最低点75点)
・『何者』ではわからなかった間を埋めてくれる良作。
・前回の主人公視点ではない視点が新鮮で面白い。
・光太郎が端月を振るのは嫌だが、端月の告白を受け入れたら少ない情報だけで会おうとする意志の強さを持つ光太郎らしさがなくなってしまうというジレンマがある。
・意識高い系カップルの成立の経緯として筋が通っていてよかった。なるほどと納得した。
・「逆算」はよくわからなかった。劣等感抱くほどのものか疑問に思った。
・1人の男子高校生が価値観の違いに気づく青春の一幕で良かった。彼女と共有しようとするところに青春を感じる。
・「むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった」は先がすごく気になるほど面白い作品だった。
・当たり前のこと当たり前にできるってすごいことだという認識は大切だと思うし、再認識させられた。
・「何様」は面白かったがもっと長い方が良い。登場人物の掘り下げが不十分でキャラの印象が掴めなかった。

『ぼぎわんが、来る』澤村伊智
平均点96点(最高点120点、最低点83点)
・妖怪が怖いのはもちろんだが、それを上手く使って人間の闇の怖さを最大限表現しているのが良かった。特に第1章、第2章の流れはすごい。夫の視点、気持ちをわかった上で奥さん視点に移るのは上手い。
・モラハラの化けの皮が剥がれるのは痛快。
・ただ悪い点ばかりを責めるのではなく「自分と娘を守ろうとしていた」点で旦那を評価している所は作者のフラットな目線に感心させられた。
・人間をよく見ているからこそできる作品だと思う。
・ぼぎわんの名前は怖くない。最初オカルトコメディかと思ってしまった。
・新幹線まで追ってくるところは恐怖を感じた。
・伝承を追っていって怪異の正体を推理していく怪異バトルものは面白い。推理過程がとても面白い。
・唐草は普通にキモい。野崎とは全然違うと思う。
・物語はスピード感があって良かった。読みやすい。
・子供が欲しい、欲しくないというのは難しい問題なので欲しいのが普通、前提みたいに語るのは多様性がないと思う。そこらへん考えさせられる作品。
・野崎と真琴のカップルがすごく好きになる。もっと活躍を見たいけど、こんな危ない目にはあって欲しくないというジレンマがある。

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