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課題本と感想 / 30

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9/30 例会
『六花の勇者』 山形石雄
平均91点(最高点100点、最低点77.6点)
・パッと見王道ファンタジーであるが、アリバイを聞いて、証拠を探して、各々の発言の中から矛盾や嘘を暴き出す過程は正にミステリ。
・ファンタジーとミステリの良いとこどり。犯人を追い詰めるところは正にミステリ。
・怪しいと判断された人物は即座に殺されそうになるのでとても緊迫感がある。
・個性的なキャラたちの掛け合いや心理戦が面白い。
・二転三転するストーリーは面白く、オチもとても続きが気になるものになっていた。
・解き明かしの場面も劇的で面白い。
・恋愛描写については賛否両論あった。
・敵が賢いのが良い。ファンタジーは敵が本格的に対策してくると一家に絶望感高まるので、それを乗り越える時のカタルシスが堪らない。

『赤い糸の呻き』 西澤保彦
平均点76点(最高点78点、最低点73.5点)
・濃いキャラクターや登場人物の過去と事件とのリンクなど色々詰め込んでいる短編なのに上手くまとまっている。
・特技がわざとらしいなどキャラクターの濃さがやりすぎなところもあった。
・このキャラクターの濃さが『念力密室』などの
『神麻嗣子の超能力事件簿』シリーズでは良い味を出していた。
・文章に出てくるご飯が美味しそうに感じた。
・推理物で食べ物を出して、殺人と絡ませて生と死の対比をさせるのが良かった。
・西澤保彦はSFミステリの印象が強かったので正統派があることを初めて知った。
・バカミスっぽいが、著者の文章の巧みさによりこれならバカミスじゃないというギリギリの線のミステリになっている。
・西澤保彦特有の世界がとても良い。
・森博嗣の作品を思い出させる描写もあった。

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