6月17日 例会
『ルー=ガルー 忌避すべき狼』京極夏彦
83点
・京極夏彦らしさとらしくなさが両立している。
・SF的にらしくない、全体的に個性が出ている。
・読みにくくはないが、世界観の理解に時間がかかるので、読むのに骨が折れる
・終わり方が違和感ある人とない人で分かれた。
・現代との価値観の違いを強く感じた。人と他人との繋がりや、動物など。
・スマホというものがある今ではとてもリアリティある作品。
・2001年に書いたとは思えない。
・法律、倫理を中心に今日でも考えさせられるテーマが全体に渡って書いてある。
『転生!太宰治2 芥川賞が欲しいのです』佐藤友哉
87点
・どうやって書いたのか、と思うほど太宰らしさが出ている。
・太宰のエッセイがちょろっと出ていたり、太宰のコアな部分まで再現されている。
・3巻出なかったら怒るかもしれないほど続きが気になる終わり方をしている。
・太宰を使って創作愛をぶつける部分も良い。
・女関係ごちゃごちゃしていると太宰っぽい。
・当時の話、例えば戦争などでなるほどとなる部分があった。
・後書きも面白い。
・小説業界がクローズアップされていて、業界を語る小説のひねり版感が出ていて良かった。
・太宰とののかの関係のすれ違いが表出した話でもあった。
・どっちに転んでも面白い結末。
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