約一年前に執筆した作品の昔の話。
側近 Hoaka_polaris
Hoaka
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僕はけろ。
普通の小学生だ。
みんなからはげろたんって呼ばれている。
僕をげろたんと呼ぶとき、みんなは笑顔になるんだ。
僕はみんなの笑顔を見るのが好きだった。
しかし、或る日のことだった。
先生が深刻な顔をして教室に入ってきた。
その刹那、クラスメイトから一斉に笑顔が消えた。
その無表情な顔を見たとき、僕の心は空っぽになった気がした。
気がつけば僕の目は涙で濡れていた。
「この中にけろのことを変な名前で呼んでいる奴がいるらしいな。呼んだことがある奴は素直に名乗れ。そして謝るんだ。冗談で済む話じゃないからな。」
理解できない言葉を先生から言われたのは初めてだった。
僕は変な名前で呼ばれたことはないし、みんなが悪い事をしているところを見たことがない。
クラスメイトに悪い奴なんかいない。
みんないつも笑っているいい人間ばかりだ。
するとクラスメイトのみんなが一斉に謝りだした。
「今まで変な名前で呼んで笑ってごめんなさい。」
「本当にごめんなさい。」