真昼の迫真ランド

【SS】FREAK'S(フリークス) / 9

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相原ガガ美 2023/03/11 (土) 01:50:47 修正

「まず、これは東部街の旧捜査一課がプロファイルした捜査資料のコピー」

そう言って私は捜査資料を天高く舞い上げた。

目の前の怪物は廃墟の床中に散乱した捜査資料を律儀に一枚一枚拾い上げた割に、興味なさげに一枚一枚ペラペラと捲っては我慢できなかったのかつい吹き出す。

「事件、のことは、僕が1番、知ってる、に、決まってるよ」
「こんな、資源ゴミ、目を通さなくたって、僕の脳みそが、事件の思い出を、名作脱法ポルノ映画のフィルムのように、鮮明に、思い出させてくれる、からね」

「本当にそうでしょうか?」

「え?どうして、かな」

「この捜査資料の2018年9月11日、同年12月15日の事件、被害者はどちらも身元不明のまま捜査が打ち切りになっています。」

「僕は飽きた玩具のことは、よく覚えてない。丸焼きにしたか、蛆の餌になるまで発酵させたか、それとも身寄りがないスラムの子供を弄りすぎたかな、ははは、やっぱり覚えてないや」

「それがあり得ないんですよ、この二つの事件」

「…え?」

「司法解剖ってぶっちゃけた言い方をすれば肉が残ってればほぼ例外なくDNAは検出できるので身元は特定できるんですよ、例え腐敗が酷くても。遺骨だけ残ったケースでも僅かにDNAが付着していたり、歯型なんかで特定できるけど
「そして身寄りのない子供の線ですが、本来DNA鑑定から血縁者を特定することが可能なんです、ですが今回それができなかった…つまり…」

「遺体の損壊はそれほど激しくなかったのにDNAだけ損壊が激しかった奇妙な死体が2つもこの連続事件に存在したっつー訳ですよ、連続殺人犯さん。」

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