真昼の迫真ランド

【SS】FREAK'S(フリークス) / 7

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相原ガガ美 2023/01/30 (月) 22:26:30

あれっきり、大水木は物思いに耽ってどこか取り留めのない様子で閉口している。
思えば東部街であの会話を交わしたきりこんな調子だ。
おれの記憶のどこか、欠落した何かに関わりがあるとすれば全てに合点が行くがどう切り出せばいいかも検討が付かない。

「…あ。」

重い口を開けた大水木の第一声だった。

「仮にうちらが"九龍"を突っつくのが面白くない公安だか管理人(アドミニ)だかが情報規制をしてるなら…」カタカタ…

大水木が(おもむろ)に自機のPCのキーボードを打ち込む、その血走った目にモニターのブルーライトと偏執の狂気が映る。

閲覧規制(ブラインド)を掛けるのは"九龍"構成員全員の捜査資料のはず…だけど。」ピタッ
「他の構成員が関与した事件に規制は掛かってない、つまりこの情報規制は"風船"に関わる情報だけを局所的に規制した…ってところでしょ!」

「…へぇ」
「…成程。」
「…😮
「…それ僕も思ってました」

「でも、そのピンポイントな手回しが却って事の黒幕を分かりやすくしてるな。」
「治安管理局内部で"風船"の関与した事件を嗅ぎ回られると困る人物、或いは」

「"風船"の関与した事件に絡んでいる本当の黒幕か。」

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