真昼の迫真ランド

【SS】FREAK'S(フリークス) / 5

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相原ガガ美 2023/01/03 (火) 01:03:36 修正

「…ははっ、まるでひと昔の私の生き写しを見てるようだ…。おっと、本題に移りましょうか。」
「たしか…この段ボールに、纏めて…無い…?これはデスクトップPC…か…。Mindows8…

「裏虹さん、3人で手分けして探しましょうか?」

まるで耄碌した老人を介護してるような気分にさせられる。

「いえ、思い出しました…風船の捜査資料は纏めてこの棚の下の段ボールに梱包していたことを…」

裏虹が咳き込みながら段ボールから取り出した捜査資料を机に広げていく、資料は長年日陰に置かれていたようで少しカビ臭く、埃を被っていた痕跡があった。

2017年1月4日午前9時
東部街7区9丁目、七宝公園で母親の如月寧々さん(27歳)と遊んでいたところ
母親が公衆トイレに入った際に如月桃ちゃん(当時5歳)が何者かに連れ去られ行方不明に。
付近で小太りで坊主頭、上半身に白無地の下着
下半身にチノパンを履いた不審者の目撃情報が2件相次いで報告された。
その後、同年2月14日 東部街7区4丁目の如月寧々さんの自宅扉の前に
50cmの立方体の箱に損傷の激しい性別不明の子供のものと思われる遺体が発見される。
司法解剖の結果、身元が行方不明となっていた小林桃ちゃんであったことと
遺体の食道と胃に計30個のサクラドロップスのいちごキャンディが発見される。
キャンディは殆どが消化されておらず死後遺体の口から押し込まれた物と見られる。
当日は如月桃ちゃんの誕生日だった。

2017年8月15日午後12時 東部街8区8丁目、ネオンモール東部街東店の遊具スペースで遊んでいた 雨宮日比谷くん(当時4歳)、朝比奈日和ちゃん(同じく当時4歳)が行方不明となる。 同日遊具スペースで遊んでいた子供の目撃証言から 同年の小林桃ちゃん誘拐殺人事件と同一犯と推測される。 その後、同年9月11日午前5時 東部街9区6丁目の工事現場のトラックの積荷に 雨宮日比谷くん(当時4歳)、朝比奈日和ちゃん(同じく当時4歳)の遺体が発見される。 遺体は2人の手がカーボンナノワイヤーによって繋がれており 司法解剖の結果死因は頸動脈を切られた失血性ショック死であると判明 また両名の下腹部に犯人によるものと思われる体液が付着していた。
2018年9月11日午前10時 山菜取りに来ていた楯山研次朗さん(当時30歳)の通報で 東部街9区2丁目の黒木葉山の山林で身元不明の損傷の激しい遺体が発見される。 遺体が発見された場所の近くには遺品と思われるスマイルプリクアの玩具が埋蔵されていた。 遺体の前頭部に体液が付着しており、DNA鑑定の結果前述の誘拐殺人事件と同一のDNAが検出された。 司法解剖の結果遺体は死後1ヶ月程経っており、死因は全身を強く打ったことによるショック死と推測される。 遺体のDNA鑑定を行うも東部街の戸籍情報と一致せず、生前の年齢が4歳の女児であることのみが発覚した。 身寄りの無い子供を誘拐し監禁、その後殺害に及んだと見られる。 2018年12月15日午後16時 東部街6区2丁目の喜福港付近を散歩していた榎本貴音さん(当時19歳)が 港の海上に水死体と思われる不審物を発見し通報 その後司法解剖の結果、遺体は推定6歳の男児 死因は締殺による窒息死であることが判明 遺体の下腹部には体液が付着しており、前述の誘拐殺人事件と同一のDNAが検出された。 死亡推定時期は不明 遺体の薬指にはティファニィのプラチナ製の婚約指輪が嵌められていた。 DNA鑑定を行うも遺体の身元の詳細な鑑定結果は公には公表されなかった。

「私見ですが…この四つの事件が特に風船の猟奇的倒錯が顕著に現れている事件だと思います。」

「俺も同感です。裏虹さん、本日は貴重な時間まで頂きご協力ありがとうございました。」
「あとは本部のデーターベースの近年の風船絡みの事件と照会してプロファイリングを進めてこうかと思います。」

「ははっ、それは頼もしい限りですね。また私如きに力になれることがあればいつでもご相談ください。」

「えぇその時は遠慮なく裏虹さんの力、貸してもらいますよ。」
「それじゃ、失礼します。帰るぞ〜大水木ー。」

「…んー、あぁごめん考え事してた。」

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