ミバなど

【SS】Requiem:channel / 93

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ちゃむがめ 2021/07/31 (土) 21:47:17 修正

会食が進み、あれだけあった卓上の料理も疎らに平らげられた頃だった。

「エマちゃん…うっぷ…これ以上食べられないカモ…」

意外にもお酒には弱いのだろうか、茗夢は頬を紅潮させ卓に突っ伏している。

「え〜?ウチはまだまだいけるのに、もったいないよ〜。"教祖様"はもう…限界?」

「うん…もうムリ…限界…吐きそう…。」

「そうなんだ〜、意外とお酒弱いの意外。かわいいところあるんだね!ウチ、ここで待ってるから吐いてきちゃいなよ。」

「そう…じゃあ今ここで吐くけど。」

突っ伏していた茗夢がムクリと起き上がると、先程までの酩酊気味のとろけた顔から一転して出会った頃の張り付いたような不敵な笑みを浮かべている。

「…最近ここらで多発している"強盗事件"の犯人、キミでしょ?」

「…え?」

突如としてあらぬ疑いを突きつけられ、酔いの覚めた私の顔が青ざめたのが鏡を見なくても分かった。

「アハハ、はぐらかさなくていいよ。最近東部街(イーストシティ)の煙草屋や酒屋、薬局で多発している強盗事件、犯人は夜な夜な店のバックヤードに忍び込んで商品の酒、煙草、一部の医薬品の強奪を繰り返してる。」
「そして、店の裏口のオートロック式の施錠を犯人は力任せに殴打して一撃で破壊する力業(ちからわざ)が監視カメラの映像に記録されてる、犯人は顔が割れるのを嫌って猫をモチーフにした仮面を被っていた為素顔は映らなかった…」
「…で、ここからは管理局の捜査でも把握されていない情報だけど…」

「はぁ!?ちょっと待って!なんでいきなりウチが…私が犯罪者扱いされない訳?何の関係もないのに!?」

「…まぁーまぁー座んなよエマちゃん、周りのお客さんが見ているよ、私のつまらない揣摩臆測を吐き終えるまで大人しく席に着いてた方がキミの身の為だよ。」
「…さて、その泥棒猫の盗む物品にはある法則がありました、盗まれた酒、煙草、薬品…これらに共通していたのはその種類、銘柄、含有される成分。突発的な強盗なのにそれらが一致していたのは偶然では片付けられないよね?」

「…何が言いたいの?」

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