真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 27

179 コメント
views
34 フォロー
27
ちゃむがめ 2021/06/25 (金) 02:06:46 修正

「双葉の園出身の灰菜ちゃんも知ってるだろうけれど今僕達が住んでるのはここ、西部街(ウェストシティ)。本国に於いて独立戦争で最も被害が出た場所は此処だった、だから辺り一面廃墟だらけ、僕らも含むけど戦後からこの街はギャングチームやマフィアが取り仕切っていて秩序はメチャクチャだ、国の管理人(アドミニストレータ)達もここを管理することは諦めたのか知らないけれど、滅多なことがない限り管理局の連中を寄越さない、まぁその方が僕らにとっても都合が良いんだけどね」

「あの…"管理人(アドミニストレータ)"と管理局…について教えてください…私世間知らずで…」

「ううん、灰菜ちゃんの境遇なら知らないのも致し方ないよ。」
「いいかい、"管理局"っていうのは"ミーバネルチャ治安管理局"の略なのさ、街に蔓延るワルをとっ捕まえるのが連中の仕事、他の国で言うなら"警察"だね。」

「…それじゃあいい人たちなんですね!」

「いや…実をいうとそういう訳でもないんだ、彼ら管理局の糸を引いているのは"管理人(アドミニストレータ)"、簡単に説明すると全ての判断は管理人(アドミニストレータ)に委ねられていて、管理局は彼らの命令に従う犬なんだ、彼らが黒を"白"と呼ぶならそれに倣って"白"だと言うような連中なんだ。」
「そしてその管理人(アドミニストレータ)達を纏めている更に上の存在がいる、その名も冬将軍、肩書きはowner(オーナー)。彼がこの国の(タクト)を振るう人物さ。」

情報量が多くて頭がパンクしそうだ…、頭痛がしてきた…。

「灰菜ちゃん、『情報量が多くて頭痛がしてきたぞ』って感じの顔だね」

「うぅっ…ごめんなさい……ひさしぶりにお勉強するから…」

「ごめんね灰菜ちゃん、この授業が終わったら気休めに星野ブレンドのハーブティーをご馳走するから、ね。もう少し頑張ってみよう!」

相変わらずこの人は"自信過剰"で"世話焼き"な人だな…。

「じゃあ、がんばってみます…!」

「うんうん!その調子!それで管理局の連中達が日夜問わず探し回っているモノが2つあるんだ、1つは犯罪者の巣穴。さて、もう1つは?」

「えぇ…!?えー…と、えーと…お金?」

「あはは…少しイジワルな質問だったかな…彼らが探し回っているのはそんな陳腐な"モノ"じゃない、正解は"断片(フラグメント)"…!」

「"ふらぐめんと"………?何ですかそれ…………?」

通報 ...