真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 159

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相原ガガ美 2022/02/13 (日) 19:38:35 修正




『ザザッ…ズザァ…聞こえるか?灰菜。階層(フロア)4から上階の囚人は粗方誘導した、遅れて異変に気づいて俺の所に差し向けられた"獄卒7階層(セットアグザ)"とかいう連中も全員始末しておいた。』

『了解です…。』

『ホーモォとリファエルの助力もあって予定より事が早く片付いた。いろの脱獄の尻拭いはもう充分、俺達が脱獄の手引きをした囚人達の対応で看守も署長も手一杯。ここに管理局と公安の連中が後始末に来るまでのあと40分は俺達が何をやってもいいフリータイムになった訳だが………』

『…?どうかしましたか?』

『…もう直、"厄介なヤツ"がお前の所に来る。』

『ズザッ…厄介…敵…ですか…ザァッ…看…………。』

『おい…灰菜?すまない、電波の調子が悪い。もう一回言ってくれ。』

『…………………………………………。』

「…流石に地下じゃ電波も通らないか。ハハッ!」


──────『パノプティコン最深部階層(フロア)7』

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「お探しの物は見つかったかい?ミッキー?」

「あのなぁ星野、お前には帰りの送迎まで移送者で待機してろって言ったはずだろ、なんでノコノコとこんな所まで着いて来たんだ?」

「何でって、僕リファさんと同じ非戦闘員だからね。ショコラテリア(ウチ)で一番強い君のそばにいるのが一番安全かなと思って。」

「ハハッ!お前はいつも息を吐く様に嘘を吐くな。」

「…あぁ、"そこ"まで未来を"()た"のか。でも、君の方がよっぽど嘘吐きだろ?」
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「あそこの割れたポッド、名は被験体666号だったかな。周囲に飛散していた培養液からしてまだ割られたばかりだ。あそこのポッドの前で君は一度立ち止まり、何か思い詰めた様子だった。君はこのポッドの中身に何か心当たりがあるんじゃないのか?」

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「ハハッ、さぁな。でもただ一つだけ言えるのは──」
「──被験体666号は既に俺達の"敵"だ。」

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