真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 155

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相原ガガ美 2022/02/06 (日) 20:36:06

「アンタ思ってたんより強そうやなぁ。こらアカンわ。」
「ワイが手抜いて仕事サボれる理由無くなってしもうた彡(゚)(゚)」

「…フン、ならどうする?ソゥメン、このまま同胞の(かたき)も討たずに逃げ(おお)せるか?」

「…はぇ〜、ワイが敵討ちなんてやるガラに見えるんか?なんならアンタがここで逃げてもええんやで?」
「何故なら、ワイが本気出したらアンタここから生きて帰れへんもん彡(゚)(゚)」

「上等だ…!俺は初めからこの大監獄から無事に帰って来れる程生半可な覚悟で此処に来ちゃあいないんだからなあッ!!」

「…ええ気迫や、こら手加減するのも失礼になってまう。ほな出し惜しみは無しや。」
"陰侍影流(おんじえいりゅう)隙有楽刄(すきあらば)"───。」

この構え…やはり居合(いあい)か!
断片者(フラグメンター)同士の白兵戦に於いてナイフ、刀、鈍器等といった近接武器の間合い(リーチ)に入るのは下策…!
間合い(リーチ)の外から距離を保ち、遠距離攻撃で応戦するのが定石(セオリー)…!

「深紅に染めろ、三途夜徘歪世(サンジョヴェーゼ)ッ!!」ズキュゥゥン

「────"抜刀(ばっとう)餌玟騙(じぶんかたり)"。」ズズバァ

「……何ッ!?」

馬鹿な、ソゥメンに向けて撃ったはずの三途夜徘歪世(サンジョヴェーゼ)が此方に向かってくるじゃねーか!?

「飲み込め…ッ!赫咽吸血(クリムゾン・ドリンク・バー)!!」ドクンドクン

赫咽吸血(クリムゾン・ドリンク・バー)、それは生まれ付きこの体に備わっていた俺の断片(フラグメント)であり、体内から出し入れできる主に臨戦時の吸血に用いる捕食器官。
その姿はまるで巨大化した毛細血管の様に赫く、脈打ち、グロテスクな造形だ。

「せやせや、"近距離戦を得意とする相手にはなるべく間合いを空ける"…戦闘のジョーシキや彡(^)(^)」
「せやけどなぁ、武器だけで判断したらアカンやろ、相手は断片者(フラグメンター)って分かってるんやから。」

「…あぁ、悔しいがその通りだ。だがその"常識"通りに動いたお陰でテメーの断片(フラグメント)の正体は一発で分かったぜ?」
「信じたくはねーが、"あらゆる攻撃を反射する能力"だろ?」

「…せやで、ワイの断片(フラグメント)は"反射"や。つまり、例えアンタがワイを殺す気で攻撃を仕掛たとしても─────」


「全部自分に返ってくるんやで。」

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