真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 151

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相原ガガ美 2022/01/28 (金) 20:01:30 修正

監視カメラに一瞬映ったその看守の姿のスクリーンショットをパノプティコンで勤務する従業員のデータベースと照合する事で、その正体を割り出す事にそう時間は掛からなかった。

◇ソゥメン・ツュー
・33歳(11/26) - 男 ・Full name - ソゥメン・ツュー
・Style - 181cm/88kg ・Hobby - 野球観戦、ネットサーフィン
【所属】パノプティコン - 【獄卒七階層(セット・アグザ)】
【Like】お笑い芸人
【Stress】贔屓の球団のアンチ
【断片(フラグメント)】 - 【閲覧規制】

◇カフェオレ ・?歳(5/26) - 女 ・Full name - 峰薇戸(ぶらど) (カエデ) ・Style - 165cm/54kg ・Hobby - 血の蒸留酒(ブランデー)造り 【所属】パノプティコン -【獄卒七階層(セット・アグザ)】 【Like】非処女の血 【Stress】不純物の多い血 【断片(フラグメント)】 - 【閲覧規制】

「今現在確認できる情報はこの程度よ、断片(フラグメント)については機密事項だからかしら、厳重なフィルタリングが掛かっているからこれを突破するにはもう少し時間が掛かるわ!」

「ケッ、肝心の断片(フラグメント)だけを覆い隠しやがって、姑息な野郎共が。」

いや、待て…カフェオレ、本名峰薇戸楓(ぶらど かえで)…血…
コイツは"臭ェ"…まるで…

「ホーモォ、看守がそろそろ着く頃よ。看守達が扉を開いた所で作動する自爆装置を仕掛けたわ、少しは足止めになると良いのだけれどね。」

「連中はそんな事で死ぬタマには思えねぇけどな。」

次の瞬間、侵入者に反応した自爆装置がカウントダウンも無く爆ぜて凄まじい轟音が響いた。
入口側の壁が吹き飛んで室内には想定したよりも重厚な爆圧が突風のように通り過ぎていった。
壁の破片と砂埃の混じった煙が視界を奪う中で、俺達は少し「これで看守達を殲滅できた」と淡い希望を抱いた。

だが、煙の中に2人と思しき侵入者の影の陰影が、室内の煙が掻き消えて明瞭に映し出されると、その淡い希望も煙と同じく薄らと宙に掻き消えていった。


「…なんや、えらい派手な歓迎してくれるやん、嬉しいなぁ。彡(゚)(゚)」
「でも派手なのは見た目だけやったなぁ、ガッカリやわ。」

「ざぁこ♡ざこ爆発♡全然効いてない♡」

煙の中から姿を現したのは独特な訛りで話し、腰に刀を携えた男とコウモリの様な翼を生やしピンクの頭髪に猫耳を生やした女
それらの特徴、その立ち振る舞いがコイツらが獄卒七階層(セット・アグザ)の面々だと確信するには十分な根拠だった。

「フン、少しはやるようだな。俺はてっきりさっきの爆発であっさり死んだんじゃないかと思っていたぞ。」
「さっき殺したあの看守達の様にな。」

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