真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 119

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相原ガガ美 2021/10/19 (火) 23:59:06 修正

骸骨男(スクレット)、それは状況から考えて間違いなくおれに与えられた断片者(フラグメンター)の罪人に付けられる異名だった。

骸骨男(スクレット)って…何の冗談だクソアマッ!!!」

「"何の冗談だ"か。それは私の台詞だ玲羽少将、何故今まで自身が断片者(フラグメンター)である事を隠していた?」
「貴様が余程規範を軽んじる品性でないなら断片者(フラグメンター)対策法第4項『自身が断片者(フラグメンター)である者は国の承認を受ける義務が生じる為、管理人(アドミニストレータ)より認可を得ねばならない。』の一文を忘れる訳もないだろう。」

「それは…」

知らないはずがない、ただ万が一おれの申請が管理人(アドミニストレータ)に通らず、この社会から隔絶されて狭い独房の中で生涯を終えることが怖かっただけだ。
それなのにどうして。

「貴様がそれ以上、口を開く必要はない。言い訳なら檻の中で存分に聞いてやろう。」

「アハハッ、元上司からお叱りかな?公務員も大変だね。」

痺れを切らしたレミートが他人事のように嘲る教祖の身体に鉛の雨を浴びせる。

「否、貴様の存在は論外。その薄汚れた口でそれ以上穢れた言葉を発するな、反吐が出る。」

「アハッ、短気だなぁ、レミート元少将は。私がこんなチンケな飴玉与えたくらいで黙るとでも思ってる?もっとお話ししようよ〜。」

「無論、そんな事は重々承知の上の八つ当たりだが?それでは教祖、貴様には一味違った"飴玉"をご賞味して頂くとしよう」
『極上の"飴玉"を味合わせてやれ、イェ・バン殿。』

レミートがそう無線で告げたほんの1秒にも満たない直後、教祖の脳天の真ん中を寸分違わぬ正確な狙撃が命中する。
教祖はそのまま一言も発する事なく、崩れ落ちるように仰向けにバタリと倒れた。


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