真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 111

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相原ガガ美 2021/10/05 (火) 20:52:01




「…痛っ………!!」

地味子の首を掴み上げていた左手を視界の外から飛び出してきた純白の刃が斬り付けた。

「痛い痛い痛い……痛い!!」

稲妻の如く突然左手を流れる痛みに私は思わず掴み上げていた地味子を手放してしまう。

「……玲羽!!」

玲羽…?もしかして、さっき吹き飛ばしたもやし体型の痩せ男に断片(フラグメント)が…!?

腕の切り傷(リストカット)の痛みには慣れてるのかと思ってたぜ、メンヘラクソ女。」

右腕から骨の刃を突出させた痩せ男の管理局員が、ダメージを受け蹌踉(よろけ)る体を奮い立たせるように、私に鋭い視線を向けて立ちはだかる。
茗夢が言っていた「断片(フラグメント)を封じている管理局員の男」がまさかこの窮地に及んで断片(フラグメント)を発現させるのは最悪の想定だった。

「大水木、下がってろ。」

「…分かった!!」

「クソっ、逃さな…」

私が路地へと駆け出す地味子に手を伸ばそうとしたその時、素早く振り上げられた骨の刃が指先(かす)める。

「人質を取って逃げるつもりだったか?卑怯者」
「お前みたいなクズからこれ以上おれ達の何もかもを奪わせやさせない。」

「…あぁ、そう、そっか。」ピキピキ…
「それならさっさとここで死に腐れ!!骸骨野郎!!」

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