真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 109

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ちゃむがめ 2021/09/25 (土) 00:03:56

「…っ痛ぇ…クソ…死ぬ程痛ぇ…」

確実に肋骨の何本かは折れて内臓もズタズタになっているだろう。
さっきの不意打ちの膝蹴りとは比べ物にならないくらいの痛さにおれは今にも弱音を吐いて泣き出しそうだったその時。

「玲羽!!大丈夫…!?じゃないよね…泥棒猫にやられた?お腹…早く応急処置しないと…」

建物の陰から現れたのはさっき泥棒猫にベランダから投げ落とされた大水木だった。

「大水木…無事だったか、良かった…」

「私の心配より自分の心配してよ!ボケ!玲羽の方が今にも死にそうなくらいボロボロだよ…今から手当てするから…」

「…いや、お前はおれを置いて逃げろ、マジで。教祖が現れた、それと何でか泥棒猫も強くなってる、最悪の状況になった。」
「応援が来るまでおれの命も持つかも分かんねーよ、だからもうお前だけでも…」

「惚気話も終わったカナ??」

見上げるとそこにはおれの腹をブン殴って突き飛ばした張本人の泥棒猫がさっきまでの焦燥とした様子とは裏腹に余裕そうな表情でこちらに一歩ずつ迫り寄っていた。

「急に動きが変わってビビった?私の断片(フラグメント)常闇の夢心地(クロ・ノ・スタシス)、夜が深くなる程身体能力がパワーアップ、そしてオマケにテンションがおかしくなるんだけどね。」
「君もやしみたいな体してるから一撃で殺しちゃったと思ってたよ〜ゴメンゴメン。」

泥棒猫は勝ち誇ったように自らの断片(フラグメント)をひけらかす、こちらに勝ち目が無い事を理解(わか)っているからだ。

「そういえばそこの地味子は部下?それとも彼女?なーんか君達仲良さそうだもんねぇ…」

「そいつは関係無い…通りすがりのよくいる腐女子オタクだ…手を出すな…」

(…え?今の私の悪口!?)

「そっかぁ、じゃあこの地味子を今から無惨に殺しても君は何も思わないよね、そういうことになるよね?」

(地味子って…私!?)

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