ミバなど

【SS】Requiem:channel / 100

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ちゃむがめ 2021/08/28 (土) 19:08:53 修正




監視カメラの記録されていたのは"泥棒猫"の容疑者候補の1人夜宵エマとその出立ちから紛れもなく"教祖"だと分かる茗夢遊戯、それらの会食の一部始終。
その途中、泥酔したかに見えた茗夢が顔付きを変えて神妙に何かを語る。
それを聞いた夜宵エマが耐えられずに狼狽(うろた)える様子、そして茗夢が狼狽える彼女に手を差し伸べ何かを囁く。
それを最後に教祖達は店を後にし、風俗店やラブホテルの立ち並ぶ歓楽街の方向へと向かった。

記録に残されていたのはこれだけだった、この映像が何を意味するかはしばらくMIII班の誰もが検討も付かず頭を抱えた。

「これ〜…何やってたんだろね。教祖は泥棒猫をアザミに入信するように勧誘したとか?」

しばらく沈黙が続いていた室内の中、大水木がふと口を開く。
確かにそれは茗夢の素性を少しでも知っている奴なら誰もがそう思いつく答えだった。
しかし、それはどこか納得のいかない答えのように俺は思えた。
何故なら茗夢(あいつ)は信者達を言葉巧みに唆し「アザミ革命」を決行した、しかしアイツは死も恐れぬ断片(フラグメント)を持っているにも関わらず革命には参加せずに東部街(イーストシティ)へと逃げ果せた。
まるで、無知が故に命や思想の価値の重みを知らない子供のように。

「どうだろうな…、海斗(カイト)、お前が茗夢からアザミに勧誘された時、あいつはどんな様子だった?」

「そうですね、端的に言うなら弱者の弱味につけ込み、甘い言葉でアザミへと誘う。彼女の手口は詐欺師やカルト宗教の常套手段という認識で良いかと。」

「ふむ…やっぱそんなとこか……ってるるたとゆきだるま(クソガキ共)はどこ行った?」

「班長〜〜〜〜〜!!見て見て!ゆきだるまがおもしろいもの見つけたよ!」

「おいガキ共、捜査中に何呑気にネットサーフィンしてんだバカ共」

「それが…教祖たちが向かった歓楽街の方向に位置するホテルに手当たり次第にダイレクトメールを送って今聞き込みをしてたんです、もしかしたら…と思って。そしたら一件ヒットして…」

「マジか!ゆきだるまやるじゃん、おれはいい部下を持てて嬉しいよ。」

(褒められた…///)

「それで、その"おもしろいもの"って何…ってこれラブホじゃん、女2人で!?」

「教祖と泥棒猫が宿泊した部屋は403号室、しかもスイートルームだそうです…。」

「うきゃ〜〜〜〜〜!3次元の百合だ!!生まれて初めて3次元百合見ちゃった…!!どうしよ!!私どうしたらいいですか??」

「とりあえずお前はやかましいから黙っとけ。」

「はい…()」

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