知佳
2024/05/15 (水) 10:44:05
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ありさ 土蔵の濡れ人形 (改) 第十二話 「ふみの密告」 Shyrock作
「誰もおりまへんで」 「ふうむ……利松、戸を開けてみぃ」 「えっ?わてが……開けるんでっか?」 「そらそうや」 「へぇ……せやけどなんか気色悪いなあ……」 利松はおそるおそる開き戸の取っ手をつかんだ。
一方、息を潜め裾をからげた姿で屈んでいたありさは、外の異様な気配に気づきにわかに焦り出した。
(あぁ、どうしよう……早く着物を戻さなければ……)
用を足したあとは、立ち上がって、腰巻、肌襦袢、着物の順に下ろさなければならない。
しかし今着衣を直している暇がない。
そうこうしているうちに、便所の戸が開けられた。
「きゃぁぁぁぁぁっ!」
「う、うそやろっ!?」
「あわわわわわっ!」
庄吉と利松が見たものは、扉側に背を向け便器にまたがっているありさの恥ずかしい姿であった。
着物の裾をからげた状態なので当然尻が丸出しだ。
ありさは羞恥と驚きで顔を真っ赤にさせている。
しかしありさ以上に驚いたのは庄吉と利松であった。
若い利松にいたっては今にも腰を抜かしそうになっている。
「な、なんで、ありさが男便所におるんや!?」
「ケ、ケツが丸見えやないか……」
「ごめんなさい!女子便所がいっぱいだったので、仕方なく男子便所を使わせてもらってたんです!」
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