知佳
2024/05/09 (木) 18:26:44
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四畳半での謝礼 ~放浪癖~
夫の畠山和義が妻の紫野に対し、ああしろこうしろと命じたわけではない。 畠山紫野、があかりという偽名を使ってまでも、さも夫に命じられたかの如く彷徨い歩かねばならなかった理由こそが母の生きざまを見たからだと言えなくもない。もうひとつ理由があるとすればそれは、夫の和義の性格・性癖かもしれない。
わざわざ近所中に知れ渡るように妻を、深夜の浴室で犯しまくる。 あの母に育ててもらった以上、どんなに賢い女性として生きようと努力したとしても、それをサポートする立場にある夫が歪んでいたのでは立ち直ろうとしても立ち直れない。
たまたまだが、歪んだ人生を送る誰かに出会ったのだろう。 彼女としてはそれを良しとしなかったのだろう。 その歪みの現況を突き止め、自分が正してあげようと思い立ったとこからして泥沼の入り口、罠だった。
もっと他に理由があったであろうはずなのに、当時の彼女は完全に夫に支配されていて、やることなすこと全て夫がらみの罪悪だと決めつけ、それが夫に助けになると信じ、見えない敵を追い始めた。
畠山和義は諸悪の根源のような漢だが、その彼に家族に渡すべくお金をすべて持って犯人を追うというスタイルを教え込んだのは誰あろう、三郎 つまりあかりの父なのだ。
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