知佳
2024/05/08 (水) 19:55:34
b688e@909a7
四畳半での謝礼 ~三郎と千草の抑圧された性~
千草はろくに呑めもしないのに深夜帯に、それも居酒屋ばかり転々と流して歩いていた。 しかも来た目的を店員にも隣席の誰にも告げないでおいて、独りで飲みたいのかとほっといたところ、まるで玄人のように周囲に目を光らせジロジロ見る。「おい、あいつ独りじゃないのか? さっきから見てたらまるで誰かを探してる風だのに、それらしき奴はいない。 いったい何しに来たんだ? それにしても震い付きたくなるようないい女だねぇ」
「まあたお前の悪い癖が出たな 女とみると直ぐこれだ」
安くて量呑め、しかもツマミが豊富の居酒屋が、千草が来店しものの数分も経とうかという頃になると、なんだか妙な雰囲気になる。
「あのう~、お客様」
仲間同士脇腹を突っつき合って、一体だれが彼女を店から追い出すかで終いにはじゃんけんが始まる。 ぼったくりバーじゃあるまいし店内であからさまに男をハントしてもらっては困るのだ。
千草は飲み代は頂きませんと捨て台詞を吐かれ、交換条件として出て行くことを約束させられた。 店側が言うのも無理はない。 健全が建前の居酒屋で男漁りに来たかと思えるほど、男らをその気にさせてしまうらしい。
では千草ら夫婦の性活はそういったものだったかと言えば、それこそまるで逆だった。
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