知佳
2024/05/01 (水) 21:26:15
e3005@909a7
四畳半での謝礼 ~漢を喜ばす技について、赤裸々に語り合う人妻たち~
彼女らの実情を探るべく語り合ううちに、つい四畳半に話しが及んだ。 哲也の中ではそこに集まる彼女らこそ生活のため春を鬻ぐ女と捉えていたが、自分の稚拙な考えなどまるで及ばないほどここの女どもはその道に長けていたことを思い知らされた。彼女らに言わせると、春を鬻ぐのは好き好んでその道に入ったものと、生活のためやむなく入ったものとに分かれていて、よく芸能番組で取りざたされるのはどちらかと言えば前者、表社会では決して知られることのない場所で売られるのが後者だという。
四畳半と比べ、如何にも華やかな部屋に通されたというのに、彼女らはれっきとした後者だというのだ。
「あのね、あんたが探してる女は紛れもなく前者だよ。 狭い世界だ、仲間の顔や名前なんて、みんな知ってる。 けど、その女は私らは知らない。 間違いない。 抜けようと思えば抜けることが出来たはずなのに、自分の都合で抜けなかった。 私らと違ってね。 そんなことをする女には、かかわらないほうがいいと思うんだけどねぇ」
そのものズバリ言い当てられたわけではないが、悪いことは言わないから、手を引けと言われたような気がした。
表向き、如何にも優し気な言い方だが、要するに自分ら以外の女をいい気になって買うと、後で痛い目を見るのはあなただよと闇売春の女にくぎを刺された。
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