知佳
2024/04/22 (月) 17:45:15
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それからの嫁舅の朝のルーティーン
「あらっ、珍しいこと。 起こしに行かなくてもちゃんと起きれたんだあ」 「ふん、いつだって…起こされなくても目は覚めてるよ」 「武志の醒めてるは夢の中ででしょ。 いいからシャワー浴びて寝癖直してきて頂戴、時間ないんだから」 朝食に何を作ってるのか、覗 き込もうとしたので追い払った。 亭主が脱衣室に消えると亜希子も、実際そうなのかわからないにしても賢婦然として、脱ぎ終えたものの始末に向う。 居間で新聞に目を通すフリをしながらこの様子を見てた勇作は小さく舌打ちした。
亭主の後を追って別室に消える…そのことからして気にくわないのだ。
新婚当初、まだ初々しさの残る身で今と同じように脱衣を手伝うフリし、ちゃっかり亭主の持ち物チェックをしていたのを覗 き見てたからだ。
(あれほど仕込んでやったのに…まだ足りないと見える…)
朝一番顔をあわせた折は温和だったものが、苦虫を嚙み潰したような顔に様変わりした。 それは誰かに向かってではなく自らを責め立てたからだった。
まるで昨夜何事もなかったかのようにキッチンで立ち働く亜希子。 舅の勇作は最後まで堕とせなかったことが気にかかるらしくキッチンを、亜希子の後ろ姿をチラチラ見やる。
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