知佳
2024/04/13 (土) 17:46:10
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知佳の美貌録 「婚前交渉は、例えソレが不倫であっても女の場合許せるの?」
「どう? 今日のデザートは」 「すんごく美味しいです」 「庭もこの時期が一番きれいだから、ヨーグルトをただ出すより、ソースを工夫してと思って」普通ならカップに入れるところをこの日は、抹茶茶碗に盛って出していた。
「高かったんでしょ? このソース。 それに、器だって今回が初めて」
「丁寧に扱ってくれる人には、せっかくだから使ってあげたかったのよ。 とは言っても…まあせいぜい4万程度かな」
久美はよく窯元に出かけ、気に入ったものがあれば買ってくる。 それが溜まり溜まって部屋中至る所陶器で埋まっている。 来る人に気軽に見てほしいと買っては来たものの、美術品を理解できる人は友人知人にもほぼいなくて、これまでこのように食べ物・飲み物を入れて供するなどということは滅多になかった。
このところよく来る彼女には、来るたびに出すものの値段がつり上がっていく。 惜しげもなく出す。
彼女にしても、久美には何事において包み隠さず話した。 家庭問題も含め。
「このソース、なんとも言えない味でした。 ここいらでは買えないから、きっとまた通販でしょうね」
「そうそう、以前から気になってた商品。 あなたに食べてもらいたくて取り寄せたの」
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