知佳
2024/04/06 (土) 17:22:46
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四畳半での謝礼 ~愛着障害者を食い物に~
「儂も噂だけは耳にしたことがある。 何でも相当な効き目やそうな」 次期若頭の呼び声高い戸田竜二が口にしたのは、この種のモノを扱う業界が血眼になって探しているブツのようなのだ。中谷哲也が偶然、公園内で発せられた悲鳴に吸い寄せられ駆け付け、格闘に至ったその相手の戸田竜二はこの時、情報を元に公園内の廃墟に出向いていて間違いを起こしチクリをフイにしていた。
時代とともに愛着障害者、つまり男根が無いと生きていけないと思い込む女が増えており、戸田竜二はこれらの女が持参するお金を抱き賃と称し巻き上げていた。
その中のひとりが、あの公園内の廃屋で気持ちよくさせてもらえる風な言い回しを、コトが終わり余韻を楽しんでいるであろう時間帯に口走ったのだ。
「なんだワレは、儂のコレよりそいつが盛ってくれるブツの方がええっちゅうんかい」
凄んで見せると、慌てて取り消した。
戸田竜二も多少なりともヤクを扱っている。 その手の情報なら自分が上だと自負していた。 狸のフグリと異名を持つほど立派なナニを持っていたからだ。 当時はまだ、上納金のほとんどを狸を使って稼ぎ出していた。
実際問題、若頭を目指すほどのものが自慢のナニと得体のしれないヤクなるものと比較されたのではたまったものではない。
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