知佳
2023/10/27 (金) 10:35:04
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第31話 Shyrock作
揺れる二つの影
相手が変わればキスの味も変わる。俊介は初めて交す球とのくちづけに新緑の息吹のような新鮮さを感じとった。
そしてくちづけは次第に官能の園へといざない、俊介の下半身は早くも変化の兆しを窺わせていた。
浩一とて同様であった。
最初は怒涛のようなありさのキスの前にたじろぐばかりであったが、次第にありさの唇に応じるまでになっていた。
ありさ(チュッ・・・)
浩一「う・・・だめだよ・・・ありさ・・・ううっ・・・」
ありさ「いいの(チュッ、チュッ・・・)」
浩一「・・・・・」
浩一はありさと唇を重ねているうちに次第にその気になってきたのか、上にいるありさの背中に手を廻すとぐっと抱き寄せた。
胸と胸とが重なり合う。
男と女とは不思議なもので、よほど嫌いな相手ではない限り一旦この体勢に填まれば開き直ってしまう傾向がある。
人間は理性という鎧を身にまとった生き物であるが、時には鎧を脱ぎ捨て本能丸出しになる場合がある。
最初、男性ふたりを挑発したのはありさであり球であった。
だが俊介と浩一もその危険で甘美な香りに誘発され次第に混融しようとしていた。
一方、俊介は覆い被さる球の胸に手を伸ばした。
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