知佳
2024/01/29 (月) 12:01:18
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長編官能小説 『加奈子 悪夢の証書』 第2話 Shyrock作
阿久原は穏やかな表情を浮かべ、生前の信一を賞賛する言葉を並べ立てた後、にわかに厳しい顔に変わっていった。「ほな、早速ですけど、本題に入らせてもらいます。」
「はい・・・」
阿久原はそう告げると、鞄のチャックを開けて大きな封筒から何やら書類を取り出した。
「奥さん、この書類、ちょっと目を通してくれはりますか。」
テーブルに置かれた書類のタイトルには『金銭消費貸借契約書』と太い文字で書かれていた。
「まさか・・・・・・」
加奈子の顔が見る見る間に青ざめていった。
(うそ・・・信一さんが生前、2,000万円もの大金を借金していたなんて・・・。あの人は博打もしないし、女性関係だって特になかったはずだわ・・・どうして・・・?)
さらに加奈子は契約書を読んでいくうちに、信じられないような条文を見つけた。
「うそ!これ、どういうこと!?」
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