知佳
2024/01/15 (月) 06:11:20
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短編 「もえ カッペリーニ」 第1話 Shyrock作
この記事は一般小説であり、純愛ものです。 ヒロイン:女子大生もえ(キリ番ゲッターさん) 土曜日の昼前。
今日は特に授業もないのでゆっくりと買物に行こう。
時間があるので近くのストアではなく、洋物がそろう少し高級指向の店へと足を伸ばすつもりだ。
昼食の買物にわざわざ行くのも珍しいぐらい最近は就職活動で忙しかった。
エレベータを降り、マンションのオートロックドアを抜け外に出る。
10月だと言うのに意外と暑く光が眩しい。
でも、通りに出て歩き始めると、秋らしく澄んだ青空が木陰からのぞき、直射日光を避けてくれる木々達もいつもより瑞々しい。
通りを10分西へと歩きその店に入る。
入口のドアを抜けると店内はまだ人影が疎らなせいか、ひんやりとした空気が漂っていた。
買物かごを取り、野菜のコーナーに行き、まず、完熟トマトを取る。
熟した状態で運ばれてきたそれはずっしりと重い。
次は、ニンニク。
青森産のをひとつ。
少し歩いてパスタのコーナーへ。
この店に来るのはここで売っているスパゲティを買うためだ。
日本の大手メーカーのスパゲティも値段を考えると悪くないのだが、たまたま、行き当ったこのパスタは私が作るパスタに良く合うようだ。
有名なイタリア・レストランチェーンが本国から輸入するそれは、パスタの色が深い小麦色で、上手に茹であがった時にはその歯ざわりが微妙に嬉しくなる。
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