知佳
2023/10/19 (木) 11:32:57
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強引に迫る隼人に、佳純は泣きそうな目をして許しを乞うた
「しゅ、主人にはこのことは言わないで! お願い……」
佳純は咄嗟に頭を下げて哀願した。 隼人の計算通りだった。
「旦那にはあくまでも内緒にしときたいんだな? だったら俺の言うことを聞いてもらおうか」
「……はい」
佳純はまるで蚊の鳴くようなか細い声で返事をした。 かすかに震えている。
「旦那はまだ帰ってこないってさっき言ってたな。 今のうちに家に上がらせてもらおうか」
隼人はスマホを内ポケットに戻し、佳純の肩に手を回した。 佳純は俯いたまま隼人を伴って店の奥へと入っていった。
客としてきているときには入ることもできなかった厨房奥へと佳純は隼人を誘った。 この日の佳純はデニムのジーンズを穿いて清楚なブラウスを着ている。 こういった系統が旦那の好みなのだろう。
厨房奥のドアを開け中に入ると景色が一変した。 玄関と思えるところにふたりがデート中に撮ったであろうツーショット写真が飾られていた。 その玄関と思えるところを抜けると夫婦ふたりだけの空間が広がっていた。
可愛らしいカップや小物を置く小さな棚は旦那のお手製だろうか、そこには如何にも彼女が好みそうなレイアウトでまとめられ小物が並べられていた。
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