知佳
2023/12/07 (木) 12:18:25
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人妻がよくやる、殿方の喜ばせ方
佐久良豊子はどうしても、ある男を喜ばす必要に迫られていた。 「…始末書って、どういうことよ……こんな大事な時期に……ったく……」 「そんなこと言ったって、お前……」 鼻をつままれてもわからないような闇夜に紛れ、語らってる漢は愛人の中谷英雄。 豊子は中央信金に鳴り物入りで入社し、当時飛ぶ鳥も落とすと言われた中谷が指導に当たり、その美貌を買われ窓口ではなく営業に回され、仕事中妖しげな仲となってしまっていた。「お前が教えてくれた情報をもとに、長嶋定男に融資した。 だろっ?」
「それはそうね……でも、なんでそこから始末書に発展するの? 大体おかしいじゃない」
英雄が豊子に食って掛かるのも、豊子が英雄の不手際を罵るのも、もとはといえば豊子の夫、康夫の言葉を真に受けたからだった。
「なんと、定男さんが山を売って運送会社の株を買うらしいんだわ」
「んだげな」
佐久間家によばれに来た足羽寛治との間で、翼徳がらみのひそひそ話しが繰り広げられていて、賄をしていた豊子が訊くともなしに耳に入れ、愛おしい英雄にご注進に及んだのだ。
入谷村で山が動くと言えば、どんなに過小評価しても広さでいえば何兆部の、里の一般的な価格に換算するとウン千万にはなるだろうというほどの膨大な話し、出世がかかってるとあって支店長もハッパをかけてくれた。
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