札学心理学

22心理学(3) / 1353

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問題2
クレッチマー
 クレッチマー(E.クレッチマー)はドイツの医学者であり、精神医学の創始者と呼ばれており、1921年にだした「体型と性格」という本で体格・体型の違いが性格や気質に関係しているとし、性格類型論(タイプ論)を指摘した。これは上記で述べた性格・人格や気質を、体格・体型の違いで合計3つのタイプ1.太った人(肥満型)2.痩せている人(細長型)3.筋肉質な人(闘士型)に分け、それぞれの体系によって性格や気質が異なるといったものである。具体的には肥満型だと躁うつ気質であり、おおらかで社交的な性格をしているとされている。細長型だと分裂気質(非社交的で内気で、ひかえめな気質。)であり、神経質で非社交的な性格としているとされている。最後に闘士型はてんかん気質(粘着性が高い、物にこだわりやすい、回りくどい話し方をする)であり、几帳面で融通が効かない性格をしているとされている。これらは彼が診察していた精神病患者たちにみえた、身体的特徴(体型)をもとに指摘されており、このことから体型と性格には和親性があると主張していた。一方これには様々な懸念点も存在していた。
クレッチマーの考えは近年でこそあまり使われることはないようだが、それでも当時の個人差心理学の発展に貢献しており、現代でも類型論の代表例として挙げられたり、この性格類型論をもと他の学者(シェルドン)によりもっと具体的な研究を行い新たな類型論をつくりあげられたりとクレッチマーは心理学の発展に大きく貢献したといえる。

エリス
 エリスはアメリカの臨床心理学者であり、1955年に論理療法と呼ばれるものを提唱した。この論理療法は何か問題となる出来事が生じ、心の悩みや悩みなどが生まれてしまった場合、その出来事やそれによって自分が感じる刺激(結果)よりもそれをどのように解釈し、どのように「認知」したかによって影響を及ぼすことを重視した心理療法であり、受け取り方を変えれば悩みはなくなるという考え方である。有名な理論を挙げると教科書のコラムにものってある「ABC理論」である。これはある出来事(A)によって自分が刺激、結果(C)を感じるのではなく、このAとCの間に思い込みや固定観念などの認知の仕方(B)があり、このBの部分での認知の仕方を修正、もしくは変わった場合Cで感じる結果も変わってくるという考え方である。例えばこのBの部分で不合理な信念などマイナスなものとして、認知してしまうと自然とCも望ましくない結果になってしまう。そこでBの部分で合理的な思考で認知をするもしくは不合理な信念、思い込みを修正したり徹底的に論争することで、合理的な思考として認知することでCの結果を良いものにできると考えられる。
エリスのこの論理療法は現代では理性感情行動療法と呼ばれる最も有名な認知行動療法の基礎となっており、現代の心理学や医療を築くために非常に貢献している。

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